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イラク/中東
速やかな人道支援の必要性につき確認するとともに、イラク人自身による政府の立ち上げが重要であることで意見が一致した。この関連でEU側は、人道・復興支援に十分な実績や経験を有する国連が関与することが実際的な観点から必要であるとするとともに、中東地域全体の安定にとって中東和平の進展が重要であり、イスラエル及びパレスチナによるロードマップの受け入れ及び実施を促す必要があると述べた。
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北朝鮮
小泉総理より、北朝鮮問題の政治的・平和的・外交的解決が必要であると述べた。また、拉致問題について詳細な説明を行った上で、拉致問題、安全保障問題、植民地支配に係る過去の問題等を包括的に解決し北朝鮮との国交正常化を図るとの「平壌宣言」の立場を堅持する旨説明するとともに、EUが拉致という非人道的な行為の問題に理解を示し、いろいろな場で協力してきていることに謝意を表明した。また、先般の米中朝の三者会談について、北朝鮮の表面的な発言と真意について慎重に分析する要がある旨述べた。これに対し、EU側は、今後とも日本と協力していきたいと述べた。
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西バルカン
西バルカンには依然として問題が残っており、西バルカン諸国のEU参加の前提が整うよう、今後とも支援を継続していくことで一致した。
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スリランカ
6月の東京で開催予定の復興開発会議に向け、日EU双方が共同議長として協力していくことで合意した。
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アフガニスタン
小泉総理より、EUの2億ドルの支援表明を評価するとともに、日本のテロ対策特措法に基づく自衛艦による洋上給油活動の継続及び3億8千万ドルの支出について説明した。
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ミャンマー
EU側より、スーチー女史の軟禁解除後も事態が進展していないことに失望を表明。これに対し小泉総理より、欧米による経済制裁のアプローチに疑義を呈するとともに、日本は民主化、経済改革、民政の安定を含めた「包括的アプローチ」をとることを説明。
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中国
小泉総理より、中国の経済発展は日本経済を刺激し、「脅威」というよりむしろ「好機」ととらえるべき旨述べ、EUからも、中国とは科学技術、海運、関税協力、人権対話等の面で交流が進んでいると紹介。小泉総理より、アジアでSARSが経済に打撃を与えているが、これを機に中国が病気の予防、治療体制の改善に真剣に取り組めば、国際社会全体の利益にもなると述べた。
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インドネシア
EU側より、アチェの独立分離運動の問題を巡る最近の状況につき懸念を表明。小泉総理より、アチェの問題につき平和的な解決のため努力していきたい旨述べた。
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