「2005年日・EU市民交流年」の オープニングに際しての 町村外務大臣メッセージ
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2005年は、日本とEU25か国との市民交流年です。21世紀における日本と欧州連合(EU)との間の関係の一層の発展を目指して、2001年にスタートした「日欧協力の10年」の中間の年に当たる本年に、日本とEU25か国において「2005年日・EU市民交流年」の名の下に数多くのイベントが開催されることは、大変有意義かつ画期的なことです。
日本と欧州は長い交流の歴史を有し、音楽、美術、文学、映画から、食文化、ファッション、マンガ、アニメーションなどに至るまで、お互いの文化が日常生活にすでによく浸透しています。また、日本とEUの間には延べ242の姉妹都市関係があり、2002年には延べ約84万人の欧州国籍の人々が日本を訪れ、また延べ約469万人の日本人が欧州諸国を訪れています。さらに、日・EU間では貿易に加えて双方向の投資も活発化してきています。近年、日本に対するEUの投資は、米国からの投資を上回っており、EUに対する日本の投資も米国に次ぐ規模となっています。このような投資の活発化は、経済活動の活性化をもたらすだけでなく、人と人との交流につながるという面からも歓迎すべきものです。
「2005年日・EU市民交流年」においては、人と人との交流を一層促進し、相互理解を深めていくことを目的に、政治、経済、社会、文化、科学技術、スポーツなどの幅広い分野での交流事業が行われます。昨年7月から現在までの約半年間で、和太鼓のコンサートやオペラのような文化事業から、地方自治体及び草の根のレベルの市民交流事業に至るまで、日本国内で実施予定のイベントが約100件、EU加盟国内で実施予定のイベントが約300件すでに登録されました。
日本及びEU各国で開催される市民交流年イベントに、EU各国の皆様の積極的な参加をお願いいたします。これらのイベントを通じて、新たな交流が始まり、情報交換が深まったり、ネットワークが構築されることにより、あわせて約5億8,000万人にものぼる日本とEUの人々の結びつきがますます広く、かつ深くなることを期待いたします。
2005年1月
日本国外務大臣
町村 信孝
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