日本・エジプト共同新聞発表
(仮訳)
平成14年12月
(英語版はこちら)
- 日本の川口順子外務大臣の招待により、エジプトのファイザ・アブルナガー外務担当国務大臣は、2002年12月9日から13日まで日本を訪問した。この訪問は、両国間の素晴らしい関係を強化し、より高度な水準の協力とパートーナーシップのための方途を開拓することを目的とした。
- エジプトと日本は、緊密で友好的な関係を維持している。モハメッド・ホスニ・ムバラク大統領の1999年4月の訪日は、両国間の協力強化に新たな地平線を開き、その関係に新たなモメンタムを与えた。
- 川口外務大臣とアブルナガー国務大臣は、10日に会談を行い、広範な問題について協議した。川口外務大臣は、中東地域における平和と安定の維持に指導的な役割を果たしている同地域の主要国としてのエジプトの重要性を強調した。両大臣は、関連安保理決議に従って中東地域に包括的・持続的な和平を達成するための協力の重要性を再確認した。
- アブルナガー国務大臣は、エジプトの経済成長と社会開発支援のために日本が供与している援助に対する謝意と評価を表明した。両大臣は、経済・社会インフラ、保健、教育、人材育成、農業及び環境保全といった分野における経済協力を更に追求していくことの重要性を表明した。
- 日本側は、また、エジプトの電気、発電分野及び送電線の向上努力に対する支援を真剣に検討する意図を表明した。
- 両者は、両国間の貿易・投資の促進とよりバランスのとれた貿易関係の開発の重要性を強調した。両者は、民間のビジネス関係を拡大するための重要な手段である日本・エジプト/エジプト・日本経済合同委員会の前向きな進展に満足の意を表明した。
- アブルナガー国務相は、エジプトが日本の対外直接投資に与えている大きなビジネス機会を強調した。両国のビジネスの可能性を認識し、両者は訪問と情報の交換の重要性を確認した。
- アブルナガー国務相は、日本貿易振興会(JETRO)によるエジプト製品の日本への輸出支援に関する重要な貢献と、JETROに類似した貿易促進機関を設立することへのエジプト政府の関心を強調した。日本側は、貿易と投資の機会を捉えるより高い能力を身につけさせることが、貿易関連能力の開発にとって最も重要であることを強調した。両者は、エジプトにおけるマーケッティング技術の向上を支援する目的で国際協力事業団(JICA)がその設立に大きく貢献した対外貿易研修センター(FTTC)の活動に満足の意を表明した。
- 両者は、アフリカ開発、特にNEPAD実施への支援と貢献におけるTICADを通じた協調と、三角協力の枠組みにおける共同努力の強化への意図を表明し、来年2月に行われるJICAスキームによる近隣WTO加盟アフリカ諸国の貿易政策担当行政官を対象とした投資・競争セミナーの成功への期待を表明した。
- 両者は、両国間のより良い理解と友好を促進するための文化的活動の重要性を強調した。両者は、両国間の文化的関係の強化と観光促進への継続的な努力を決意した。
- 今次訪問において、アブルナガー国務大臣は、高村総理特使からの総理親書に対するムバラク大統領よりの親書を小泉純一郎内閣総理大臣に手交した。
- アブルナガー国務大臣は、経済産業大臣、国会議員、JETRO副理事長、JBIC総裁、JICA総裁、日本商工会議所専務理事、日本・エジプト友好議員連盟会長及び日本・エジプト友好協会理事と会談した。
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