外務省 English リンクページ よくある質問集 検索 サイトマップ
外務省案内 渡航関連情報 各国・地域情勢 外交政策 ODA
会談・訪問 報道・広報 キッズ外務省 資料・公開情報 各種手続き
トップページ 各国・地域情勢 アジア
アジア
世界地図
アジア 北米 中南米 欧州(NIS諸国を含む) 大洋州 中東 アフリカ

アジア欧州会合(ASEM)第3回経済閣僚会合
(概要)


平成13年9月11日

1.日程・出席者等

 9月10日、11日、ハノイにおいてアジア欧州会合(ASEM)第3回経済閣僚会合が行われた。本会合には、アジア側より10か国(日本、中国、韓国、及びASEANのうち7か国)の経済閣僚が、欧州側よりEU加盟国15か国の経済閣僚及び貿易担当欧州委員が出席した。日本からは、平沼経済産業大臣、小島外務大臣政務官他が出席した。

2.議論の概要

 今次会合においては、(1)アジア・欧州の経済関係強化、(2)ビジネス界との交流、(3)WTO、(4)世界経済の進展について議論が行われた。

 
(1) アジア・欧州間の経済関係の一層の強化

(イ) 貿易円滑化行動計画(TFAP)の作業を継続・強化することで合意が見られた。今後、ペーパーレス税関手続、優先分野の絞り込み、貿易障害の除去に関するベスト・プラクティスの選定等について、貿易及び投資に関する高級実務者会合(SOMTI)で具体的措置を検討することとなった。
(ロ) 投資促進行動計画(IPAP)の活動を歓迎し、投資専門家会合(IEG)の活動を更に2年間延長することを決定した。
(ハ) ASEMの下での共通の関心産業分野(バイオテクノロジー、環境科学等)における協力のあり方について、高級実務者会合(SOMTI)で検討することとなった。


(2) ビジネス界との交流

 アジア欧州ビジネスフォーラム(AEBF)より、10月にシンガポールで開催予定の第6回AEBFについて報告がなされた。また、特にアジアと欧州の中小企業の交流・協力に関し取り組むことの重要性が指摘された。

(3) WTO

(イ) WTOについては、新ラウンドの早期立ち上げへの強い政治的意志が確認された。交渉議題は十分幅広く、バランスの取れたもので、全てのWTO加盟国の関心を反映すべきことが確認された。途上国のニーズへの配慮、非WTO加盟国の加盟交渉への支持が表明された。
(ロ) 我が方からは、平沼経済産業大臣より、概要以下のステートメントを行った。

メキシコで開催された非公式閣僚会議における議論を説明の上、途上国の既存の協定の実施問題、アンチ・ダンピングの規律強化の必要性、投資ルール策定の重要性を強調。
ドーハのWTO閣僚会議まで2ヶ月となり、全ての国がメリットをうけるような「十分に幅広い交渉項目」を有する新ラウンドの立ち上げを呼びかけ。


(4) 世界経済の進展

(イ) 世界的な景気減速の及ぼす影響についての議論や、アジア及び欧州の経済情勢についての意見交換が行われた。我が方からは、平沼経済産業大臣より、日本経済の現状及び小泉内閣の構造改革の努力を説明。
(ロ) また、グローバリゼーションの影響、及びデジタル・ディバイドへの対応の重要性においても議論が行われた。我が方からは、小島外務大臣政務官より、デジタル・ディバイドについて概要以下のステートメントを行った。

ITの発展は民間が主導的役割を果たすが、政府としても、国内的及び国際的なデジタル・ディバイドの解消のため努力すべき。
日本は、「国際的な情報格差問題に対する包括的協力策」を具体化している他、「東アジアIT協力会議」の開催を準備中。日本は、ASEMにおいても、平成13年3月、「デジタル・オポチュニティに関するASEMセミナー」を開催した他、アジア欧州財団(ASEF)を通じたIT分野の取り組みへの貢献を検討。


3.議長声明

 以上の議論を踏まえ、骨子別紙のとおり、議長声明を取りまとめた。




ASEM第3回経済閣僚会合
(議長声明骨子)

平成13年9月11日

【経済関係の強化】

貿易円滑化行動計画(TFAP)の成果を歓迎。貿易障壁削減のための措置に関するSOMTI(貿易・投資に関する高級実務者会合)によるレビューを歓迎し、継続・強化を指示。
投資促進行動計画(IPAP)の成果を歓迎。投資専門家会合(IEG)の2年延長に合意。
共通の関心のある産業分野におけるASEMの協力に関する提案に留意。


【ビジネスとの交流】

10月にシンガポールで開催予定のアジア欧州ビジネスフォーラム(AEBF)6に関する報告に留意し、AEBFと連携しつつ中小企業関連の活動を促進。


【WTO】                     

新ラウンドに向けたビジョンの明確化(グローバリゼーションへの対応など)。
ドーハでの新ラウンドの立ち上げを支持。
交渉議題は、十分幅広く、バランスの取れたもので、全てのWTO加盟国の関心と懸念を反映すべき。
新ラウンドはWTOルールの改善、強化、発展を含むべき。
途上国の懸念への対応(WTOの既存協定の「実施」・協定履行能力向上の取り組み)。


【グローバルな経済の発展】

アジア経済は世界的な景気減速に影響を及ぼされること、EUの経済ファンダメンタルズは近年改善したが予想以上成長に影響を受けていることに留意。
グローバリゼーションとともに、デジタル・ディバイドについて議論。東京で開催したデジタル・オポチュニティに関するセミナーや韓国のトランスユーラシア情報ネットワークのイニシアティヴを歓迎。


【次回会合】

次回会合の2002年後半デンマーク開催に合意。


目次


外務省案内 渡航関連情報 各国・地域情勢 外交政策 ODA
会談・訪問 報道・広報 キッズ外務省 資料・公開情報 各種手続き
外務省