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アジア欧州会合(ASEM)第2回環境大臣会合


平成15年10月13日
ASEM第2回環境大臣会合日本政府代表団


1.日程・出席者等

 標記会合が10月12日及び13日、イタリアのレッチェにおいて開催され、アジア側より小池環境大臣をはじめアジア側より10カ国(中国、韓国及びASEANのうち7か国の環境大臣及びその代理が、欧州側よりEU15か国及び欧州委員会から、環境大臣又はその代理が出席した。また、テプファー国連環境計画(UNEP)事務局長がイタリア・マッテオーリ議長による招待を受け特別参加した(高松外務省国際社会協力部審議官、竹本環境省大臣官房審議官、竹田経済産業省産業技術環境局課長補佐他が出席)。

2.会合の概要

 昨年1月に北京で開催されたASEM第1回環境大臣会合の際にイタリアが今次会合をホストする旨表明した。我が国はアジア側調整国として高級事務レベル会合(SOM)等の場においてアジア側の意見調整に尽力した。小池環境大臣は本会合において議長国イタリアを支えた。

3.会合の成果

(1) ワーキング・ディナー
 小池環境大臣、イタリア・マッテオーリ環境大臣(議長)他10数名の出席者がプレゼンテーションを行った。小池大臣は、パワーポイントを活用しつつ、ヨハネスブルグ実施計画のフォローアップとして「持続可能な開発のための教育の10年」や気候変動問題への取組についてプレゼンテーションを行い、我が国の取組とアジア・欧州間の協力の重要性を訴えた。とりわけ気候変動問題への前向きな取組に関する具体的な紹介に対し、多くの参加者より賛辞が送られた。

(2) 大臣会合
 以下の議題について率直な意見交換を実施した。

(イ) ヨハネスブルグサミット(WSSD)のフォローアップ
 各国代表より、ヨハネスブルグサミットの成果の実施の重要性が指摘された。また欧州側からは環境保全と経済・社会政策との統合、持続可能な生産消費パターンへの転換、飲料水・衛生施設へのアクセスの改善と人間居住(Human Settlement)の改善を通じた貧困の撲滅、再生可能エネルギー・エネルギー効率の改善の重要性について指摘した。国連持続可能な開発委員会(CSD)については、環境大臣のみならずその他の関係大臣の参加の重要性、UNEPの国際環境ガバナンスの強化の必要性について指摘がなされた。アジア側からは、国内ガバナンスの強化、水、衛生の目標達成のための自国の取組み等についての説明があった他、先進国よりの知見、技術の移転の必要性等について発言があった。
 小池大臣よりは、持続可能な生産消費パターンについて、本年3月に閣議決定された「循環型社会形成推進基本計画」に基づく2010年を期限とした3つの数値目標(資源生産性、リユース・リサイクル率及び最終処分率向上)の達成のため、環境教育の強化、環境に配慮した製品設計等の重要性を指摘した。さらに、本年4月のG8環境大臣会合においてわが国が提唱した資源生産性に関する共同提案、及びそのフォローアップのため本年11月に東京において物質フロー会計及び資源生産性に関する国際専門家会合を開催することを発表した。
(ロ) 砂漠化防止、生物多様性及びその他の多国間環境条約
 各国大臣から、多国間条約をどのように遵守し実行して成果を出していくかに関して議論が行われた。各国から積極的に条約の実施の取り組んでいることが紹介され、多国間条約間の相互調整や世界規模での様々な政策の統合が重要であり、また環境と経済の統合の視点が重要である旨主張された。また、民間部門を活用するため、市民や企業をまきこんだパートナーシップの重要性についても触れられた。
 ベトナム、中国等の途上国側からは、人材の不足、制度の不十分性が条約の実施を妨げており、京都議定書等の条約の確実な実施のためには情報、財源等の分野での人造りが必要であり、国際協力がなければ持続可能な開発はありえないとの意見が表明された。各国から国際協力の必要性や技術・体験の共有の必要性が主張される中、シンガポールより、条約実施にあたっての障害を撤廃するために「ASEMを、戦略的にベスト・プラクティスを学ぶ場とするべき」との提案がなされ、欧州側の支持を得た。
 UNEPに関しては、EU各国(ルクセンブルク、フランス、アイルランド、欧州委員会)より、UNEPを国連専門機関へ改革することを支持し、国際的な調整機関として強化していくべきであるという主張がなされた。
(ハ) 気候変動
 小池大臣より、12日のワーキング・ディナーに続いて、気候変動への取組の国際的なモメンタムを維持するためにも議定書の早期発効が待たれること、そのためにはアジア・欧州各国が協力してロシアに対し議定書の批准を働きかける必要があり、今次ASEM会合出席者全員よりロシアを含む未批准国に対して批准を呼びかけるメッセージの発出することを呼びかけた。また、京都議定書は、気候変動枠組条約の究極の目標達成のための第一歩であり、全ての国が参加する共通の枠組を構築し、環境保全上の実効性確保の必要性を指摘した。
 英、仏等の欧州からは、京都議定書の早期発効を目指して協力してロシアへの働きかけの重要性を指摘した。また、欧州国の他、中国、インドネシアがCDMを通じた先進国と途上国の協力の重要性について指摘した。
(ニ) ASEMにおける環境に関する今後の取組
 タイより、アジア欧州環境技術センター(AEETC)の活動実績及び2001年8月に提出された最終報告の内容についての報告がなされ、また、ASEMにおけるアジア側の協議・調整を強化するためにフォーラムを構築することを含む提案がなされた。アジア側のみならず欧州側からはその趣旨に賛同する発言があった。小池大臣からは、問題意識は共有する、他方既存の枠組みとの関係を踏まえて考えるべきである、いずれにせよこの問題については真剣に、かつ積極的にASEM参加国と協議していくこととしたい旨述べた。また独より、環境大臣会合は2~3年に1回開催すべきである旨述べた。最終的には、各国のフォーカルポイントのリストを整備し、このネットワークを活用していく旨議長サマリー(PDF)にまとめられた。

4.二国間の会合等

 小池環境大臣は、ASEM会合の機会を利用して、イタリア・マッテオーリ環境大臣(本会合議長、EU議長国)、英国・ベケット環境・食糧・農村大臣、フランス・バシェロ環境・持続可能な開発大臣、オランダ・ファン・へール住宅国土計画環境国務長官及び国連環境計画テプファー事務局長と個別に会談を行い、意見交換を行った。


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