第3回アフリカ・パートナーシップ・フォーラムについて
平成16年10月6日
- 10月4~5日、ワシントンDCにて第3回アフリカ・パートナーシップ・フォーラム(APF)が開催され、わが国より河野アフリカ審議官(アフリカ問題総理個人代表)が出席した。
- 今回のAPFでは、食糧安全保障、平和・安全保障、民間セクターにつきNEPAD(アフリカ開発のための新パートナーシップ)、AU(アフリカ連合)等からのアフリカの情勢報告を受け、参加者による自由討論が行われたところ、主な概要は次の通りである。
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食糧安全保障については、アフリカ各国の経済の中での農業の中心的役割に幅広い認識の共有がみられ、農業生産活動における女性の役割の向上、土地制度改革等に関するアフリカ側の努力等が慫慂された一方、アフリカにおける緑の革命を目指したキャツサバやネリカ米の普及拡大努力の継続、砂漠バッタ対策の必要性等が確認された。
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平和・安全保障については、スーダン・ダルフール問題への取組みの現状、AUの組織整備等の動きにつき認識が共有された。その上で、アフリカ地域機関の能力強化、紛争予防、紛争後の復興支援等の課題への協力の重要性が指摘された。
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民間セクターについては、民間投資、そのための国内制度の改善やインフラ整備の重要性、中小企業の活性化の必要性等が指摘された。わが国からは、TICADアジア・アフリカ貿易投資会議の開催予定(11月1~2日、東京)と意義を紹介し、注目を集めた。
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- なお、第4回APFは、来年前半にナイジェリア(AU議長国)にて開催される予定である。
(参考)
- APFは、2003年のG8エビアン・サミットの合意を受けて設立され、アフリカ開発のための主要なフォーラムの一つとして年2回開催される。特にNEPAD支援の流れに政治的・戦略的勢い(impetus)を与えることを目標としている。
- パートナー諸国・機関からG8、G8以外の11のOECD加盟国、国連、世銀、IMF、WTO、OECD、またアフリカからNEPAD実施委員会メンバー国、AU、7つのアフリカ準地域経済機関、アフリカ開発銀行のそれぞれの長の指名する個人代表が参加している。今回、米、ベルギー、ナイジェリア、NEPAD事務局が共同議長を務めた。
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