●言うべきことを言い、やるべきことをやる強い外務省には賛成。ところが、中国と韓国についてはタブーになっているのか。巷間伝えられるチャイナスクールはひど過ぎると思う。言うべきことを言わない、やるべきことをやらない。だから、アジア大洋州局というのは改組して、近隣の中国と韓国は別立ての局にしたらどうか。また、駐中国大使というのは当面、そういった過去のいろんな事情もあるので、民間人を登用したらどうか。(参加者) |
●国民にわかりやすい外交というものを示すというような話があったが、もし川口大臣がピッチャーだったら、国民はキャッチャーとしてどのようなところに着目しながら外交というものをとらえていったらいいのか。また、もし川口大臣が小学校の先生だったら、小学生に、どのようにわかりやすい説明をするのか。(参加者) |
○何が国益か、ということについてはいろいろな意見がある。大事なことは、広い場で透明な形で、いろいろな意見を大いに出し合い、ある一つの政策にまとめていくというプロセスが見えるということで、また、その過程にまた意見を言えるということも大事だと思う。必ずしも、思い通りにはならないが、議論し合うということが大事だと思う。(川口大臣) |
●私は、日本モンゴル協会を創立した時のメンバーであるが、昨年10月、外務省職員が協会本部に来て、立ち入り検査を受けた。役員はこの38年間、いずれも手弁当で、不足分の費用はそれぞれが負担して奉仕してきたぐらいなのに、当日、外務省職員は「専属の事務員を置く必要がある。充足しなければ社団法人を取り消す」旨述べた。これが38年間の無償奉仕に対する初めての検査当日に下された判決である。(参加者) |
○38年間、日本とモンゴルの間の友好関係に一生懸命になさったというご努力は非常に尊いと思うが、片方で、立ち入り検査で国民の皆様に(説明責任を果たす上で)お答えするということは必要である。(川口大臣) |
●国際問題に関心を持たない人が多いんじゃないかという話があったが、外務省として国際問題に国民が関心を持つように、大臣としてどういうふうに外交をやっていこうというのかという基本理念を示し、みんなが関心を持って国際問題をいろいろ考えていけるような外交にして欲しい。今は外務省改革をテーマにせざるを得ないと思うが、是非タウンミーティングを外交政策の意見交換の場として活用して欲しい。(参加者) |
○国際問題に関心を皆さんに持ってもらうために何をするか。タウンミーティングもその一つで、だんだんにテーマを変えて、例えばアフガニスタンに対して何をすべきかとか、人権問題に何をすべきかとか、軍縮はどうやったらいいかとか、個別テーマにどんどん入っていったらいいと思っている。少人数の会合というのもいいと思う。それから、ホームページの拡充をして、いろいろな方に情報を見ていただいたらとも思う。(川口大臣) |
●私は数年海外にいたことがあり、国を背景とすると、政治的に衝突することがあるが、個人でやれば交流が深められるという経験を持っている。その際、必ずやるようにしているのは、その国の歌を歌うようにすることである。お互いの国の歌を歌うことで、人と人の交流というのは非常に深められ、お金のかからない手段だと思うので、ぜひやっていただきたい。(参加者) |
●日本という国というのをもっとアピールして、海外から多くの人たちに来てもらう必要があると思う。日本の経済を活性化させるという目的が裏にあっても良いので、そうした施策をどんどんサポートしていただきたい。(参加者) |
○参考にさせていただいて、議論を中でしてみたい。(川口大臣) |
●今の外務省には開かれた仕組みがない。外務省の職員あるいは政治家とのかかわりがなければ入っていけない。外務省に、個人・法人などの一般を対象にした窓口と、国会議員、地方議員あるいは各全国の首長を窓口の二つをつくり、提案者は口頭ではなく文書で提出していつでもこれに対する問い合わせができるようにし、今日出されたものはその明日の朝には大臣官房で検討され、大臣のところに行き、必要とあらば、今度はその提案者から意見の聞き取りをする、という仕組みをつくって欲しい。(参加者) |
○できるだけ多くの方にご意見をいただいて、その意見を外務省の中で共有していくということが大事だと思う。いろいろな機会にいろいろお思いのことについて、ご意見を是非いただきたい。そういうふうになっていくのが開かれた仕組みがあるということだと思う。(川口大臣)
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●青年海外協力隊OGだが、例えば農業援助の中で機械を買ったが、その後メンテナンスができず、畑に放置されているというような援助も見ることがあった。援助のあり方に対して、例えば援助をした後に評価をして、次の援助にどうつなげていくかというものもやってほしいと思うが、外務省の中ではそういう援助のあり方に対する改革のシステムはあるのか。(参加者) |
○メンテナンスのために予算をとるというのは、昔は難しい話で、今もう自由にできるようになっているというのなら非常にいいと思うが、私は問題意識を共有している。それから評価はやっているし、さらに評価の制度を拡充したいと思っている。できるだけ大勢の人の参加を得る形で、透明性をキーワードにして、評価をしていきたいと思う。(川口大臣) |
●パレスチナとイスラエルの問題で何か平和のために活動できたらという話があったが、今後どういうふうに展開されていくのか。(参加者) |
○これはあの地域だけの問題ではなくて、世界全体に影響があるとても大きな問題であると思うので、憂慮をしている。パレスチナ側に対しては過激派のテロをやめるように、それからイスラエルに対しては即時撤退、議長府の包囲といったことをすぐやめて話し合いに戻って、話し合いを進めるようにということを言っている。これを言うために、今、ある大使が現地に行っているし、それから私もイスラエルの外務大臣と話し、また、パレスチナの立法評議会の議長を日本に呼んで話をした。アメリカともこの点については国務長官と話をしている。国際的にみんなが努力をしていく必要があると思っている。(川口大臣) |
●今は英語中心主義で、英語の能力を高める努力はもっとしてもいいと思うが、もっと平等な言語世界の構築に向けても日本が手を挙げるべきだと思う。英語圏の人に圧倒的に有利で、非英語圏の人たちは十分に言いたいことは言えない。私は、東洋の言語にも西洋の言語にもきちんと整合するような人工言語をつくって、その普及活動をしている。(参加者)
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○全く個人的な意見として、言葉というのは強い(国の)言語が強くなっていくということなんじゃないかというのが私の感じである。(川口大臣) |
●ODAや不審船の問題など、いろいろな問題で、他の省庁との連携というのがどんどん深まっていっているのではないかと思うが、他の省庁と一緒に議論するとか、あるいは大臣同士が議論するというようなことはあるのか。中谷大臣や武部大臣と一緒にタウンミーティングをやっても良いのではないか。(参加者)
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○他の省庁との連携は大いにやっているし、もっと必要だと思う。事務方の各省の会議というのは毎日のように行われているし、大臣ベースでの会談というのも毎日のようにある。必ずしも今、十分でないかもしれないが、十分にやるべきだという認識を持って、極力やっている。(川口大臣) |
●北朝鮮の拉致問題について、ご家族のことを思えば決して許せない問題であるが、だからといって、この問題が解決するまで北朝鮮との国交正常化に入らないという政府方針は、外務省改革の究極的目標である国益の確保と合致するのか。(参加者) |
●私の近所には中国人の家族も韓国人の家族もいるが、気を遣うこともなくうち解けあっており、日本人に国際性がないとは感じられないのだが、いかがなものか。(参加者)
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●これからの外務省をどうするか、これからの日本政治をどうするかというテーマで、私が説明したいので、その機会を与えて欲しい。(参加者) |
●入場したとき、ガードの皆さんがとても恐い格好で、とてもタウンミーティングの雰囲気ではなかった。われわれは罪人でも何でもないので、次回から改善して欲しい。(参加者)
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●前外務大臣の田中さんは真紀子大臣と呼ばれていたが、われわれに溶け込む意味でもひとつぜひ順子大臣と呼ばせてもらいたいと思う。(参加者) |
●25日が(外務省タウンミーティングの)申し込み締め切りだったが、連絡が来ないので、問い合わせたら、「25日では人数が定員に満たなかったので(締め切りを)28日にした。これから抽選をする。」と言われた。参加をやめようかと思ったが、希望を出したので飛行機で来た。しかし飛行機代の4万4000円はもったいない。もう少し地に着いた話をしていただきたい。何か抽象論を披瀝するのであれば、こんな会合でしなくてもよく、自分のポリシーなどは、マスコミの社説とか新聞の座談会とかでやればいい。(参加者) |
○この会合のやり方について、ガード(警備)の話や、締め切りと出席についてお答えをするまでの時間の問題や、いくつかご意見をいただいたことについては、次の会合の前に、今回の会合のやり方について何か改善できる点はないか、何か問題はなかったかということを反省会をしたいと思っている。次は改善できることはできるだけ改善をしたいと思う。(川口大臣)
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●ハワイで困ったことがあって総領事館に電話したところ、担当者が、名前は言えない、ID番号は言えるということがあった。2人までは覚えているが、もうあきれ果てた。(参加者) |
○個人としてお受けするかどうか、あるいは組織に働いている個人をどれぐらい保護する必要があるかどうかなど、いろいろな考え方があると思う。企業でも、私はそういう関係の仕事もしたけれども、考え方としては、最初から名前を言って電話に出る、お客様からのお電話があったときに出るやり方と、それから名前を言わないというやり方とがある。名前を言わないで番号だけ言うというのは、どこかの世界に入ったみたいで随分変な話だと思うけれども、やり方としては二つのやり方があると思うので、外務省として顧客満足という立場からどういうことがいいかということは考えたいと思う。(川口大臣) |
●(タウンミーティングの資料を受け取ったら「ご査収下さい」とあったが)ご査収などという日本語は聞いたことがない。プレゼンテーションとか、コアとか(という言葉を川口大臣は使ったが、これ)は、あいさつとか、核・中心でよい。要するにハイカラ主義、大時代主義、権威主義、秘密主義。タウンミーティングは川口大臣のパフォーマンス。(参加者)
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●学生を対象にした論文コンクールで、外務大臣賞を出していただけないかということについて問い合わせたら、審査期間が1ヶ月半かかると言われた。民間の感覚からすると、1カ月半かかる審査というのは長いように感じられるがいかがか。(参加者) |
○残った方からもご意見を伺うことができなくてとても残念だった。遠くから大勢の方に来ていただいて大変に感謝をしている。それだけ外務省の改革についていろいろ意見を言いたいと思っていらしてくださった方々に、時間が十分になくて残念だったと思う。外務省としていろいろなご意見をいただく場をぜひつくりたい。こちら側が何を考えているかということも、はっきりと言うべきことは言う、伺うことは伺う、コミュニケーションを大いにする、大いに開かれた外務省に刺激を与えていただきたいと、そういうことでやりたいと思う。今日おっしゃれなかったことについても、今後ぜひEメールなりお手紙なり、何かの形でいただければ大変にありがたいと思う。(川口大臣) |