外務報道官談話
ポール・ビヤ・カメルーン共和国大統領の再選について
平成16年10月26日
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25日(月)、カメルーン共和国においてポール・ビヤ大統領の再選が公式に発表されたことに関し、わが国は、今回の選挙において、過去に見られたような騒動・混乱も見受けられず、選挙が全体的に透明且つ公正に実施され、同国に民主主義が根付きつつあることを高く評価する。
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わが国としては、同国が今後引き続き民主主義を深化させていくことによって、中部アフリカ地域の平和と安定の実現と維持に、より一層貢献することを期待する。
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(参考)
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25日(月)、カメルーン憲法委員会(最高裁判所)は、11日に実施されたカメルーン大統領選挙において、投票率82.23%、得票率70.92%によりポール・ビヤ現職大統領が再選した旨公式に発表した。
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今次選挙の準備に当たり、カメルーン政府は、公正かつ透明な選挙の実施を目標として掲げ、(1)選挙人名簿作成のための有権者登録の徹底、(2)有権者登録制度を始めとする行政システムの周知の徹底、に努めてきた結果、今般の選挙人登録者数は、4,662,957人となった。一方、投票所はカメルーン全土で20,560カ所設けられ、投票所一カ所当たりの選挙人登録者数は最大で500人となった。
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今回の選挙においては、カナダのジョー・クラーク元首相を団長とする英連邦諸国や仏語圏諸国機関(Francophonie)が監視団を派遣した他、現地外交団から、わが国を含む11カ国(日本、米国、ドイツ、フランス、ベルギー、カナダ、EU、スペイン、イタリア、ギリシャ、英国)が選挙監視に参加した。
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わが国からは、國枝昌樹駐カメルーン国大使他館員5名が選挙監視活動に参加し、ヤウンデ第1区(21カ所)および同第2区(24カ所)において活動を実施した。ヤウンデ第1区内のバストス地区においては、現職ビヤ大統領夫妻の投票にも立ち会った。
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なお、わが国は、8月6日、今回の選挙の実施のため準備を進めていた国内10州の各地方政府に対し、同選挙の公正性及び透明性を確保するため、透明投票箱計15,000個の購入に必要な総額6,455万2,064円を供与する「大統領選挙・民主化支援のための透明投票箱供与計画(Projet de fourniture des urnes transparentes pour appuyer l'election presidentielle et le processus de democratisation)」を草の根・人間の安全保障無償資金協力として実施した。9月10日には同投票箱の引渡し式を行っている。同投票箱は、今回の選挙終了後も、今後行われる国民議会議員選挙、地方選挙の際に利用され、カメルーンにおける選挙の公正かつ民主的な実施を継続して支援していくこととなる。
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