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外務報道官談話

イランの核問題に関するIAEA理事会決議の採択について


平成16年9月21日


  1. わが国は、9月18日(土)、ウィーンにて開催された国際原子力機関(IAEA)9月理事会において、イランの核問題に関する決議が無投票で採択されたことを歓迎する。

  2. わが国としては、イランの核問題が早急に解決されることを希望しており、そのために、イランが今回の決議を重く受け止めて真摯に対応することが極めて重要であると考えている。わが国は、イランが累次のIAEA理事会決議の全ての要求事項を誠実に履行することを強く求める。

    (参考)

    1. 決議のポイント
    (1) IAEAがイランのウラン濃縮計画の程度と性質を完全に把握し、11月25日の理事会の前までに未解決の問題を解明すべくその権限の範囲内であらゆる措置をとれるよう、イランが、その保障措置協定の履行に関連し、IAEAが必要とした乃至理事会に要請された措置を、IAEAが必要とする時および主体的にさらなる情報提供および説明を行うことにより、アクセスおよび情報の提供に関する事務局長の調査結果にイランが積極的に対応することを強く求める(strongly urges)。

    (2) イランが引き続き追加議定書の全ての規定に従って行動することの重要性を強調し、イランが追加議定書を遅滞なく(without delay)批准することを改めて求める(urges)。

    (3) ウラン濃縮関連および再処理活動を停止するというイランの自主的な決定の実施が、IAEAがこれらの約束の範囲として理解しているものより大きく不足していること、および、イランがその後これら決定のいくつかを覆していることも大変残念であり(deeply regrets)、信頼を醸成するために、イランが即時に、遠心分離機の部品の製造・輸入、遠心分離機の組立ておよび試験、および原料物質の生産を含む全てのウラン濃縮関連活動を、IAEAの検証の下停止して、同停止が下記パラ7.および8.にて要請されている報告の中で確認されることが必要であると考える。

    (4) イランに対し、さらなる信頼醸成措置として、重水減速研究炉の建設を開始するという決定を自主的に再考することを改めて求める(calls on)。

    (5) 未解決の問題の解明に関連して、第三国によるIAEAへの完全かつ迅速な協力の必要性を強調し、これまでIAEAが受けた協力に感謝する。

    (6) 事務局長および事務局の専門的かつ公平な取組に感謝する。

    (7) 11月理事会に先立ち事務局長に対して、1)本決議の履行に関する報告、2)2002年9月以降のイランの核計画に関するIAEAの調査結果の要約、イランの過去および現在におけるIAEAとの協力の全体像、同計画の全ての側面に関する進展についての記録およびこれらの調査結果がイランの保障措置協定の履行との関連において有する意味合いについての詳細な分析、を提出することを要請する(requests)。

    (8) (8)さらに、11月理事会に先立ち事務局長に対して、従前の決議での理事会の要求、特に全てのウラン濃縮関連および再処理活動に関連する要求、に対するイランの対応についての報告を提出することを要請する(requests)。

    (9) 11月のセッションで理事会は、1)NPT保障措置協定下でのイランの義務、2)今次および従前の決議の中で、理事会がイランに対して信頼醸成措置として要求してきた事項、に関連して、さらなる措置(further steps)が適切(appropriate)かどうか決定すること、および、本件について引き続き把握しておくことを決定する。               

    2. 累次のIAEA理事会決議の主な要求事項

    (1)過去の活動に関する完全な情報開示を含むIAEAとの協力

    (2)追加議定書の締結、完全履行、暫定実施

    (3)全てのウラン濃縮関連・再処理活動の停止


外務報道官談話 / 平成16年 / 目次


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