外務報道官談話
ネパール王国におけるマオイストによる和平交渉および停戦合意終了の表明について
平成15年8月28日
- ネパール王国において、27日(水)、マオイストがネパール政府との和平交渉および停戦合意を終了する旨発表したことは遺憾であり、わが国は、マオイストに対し、停戦合意を引き続き遵守するとともに、和平交渉の再開に応じるよう求める。
- また、わが国は、全ての関係者に対し、ネパール国民の福祉のために、民主主義の原則に基づき、平和的解決に向け緊密に協力し合うよう呼びかける。
(参考)
- マオイストは、ネパールにおける王政の廃止、共和制の樹立等を目的とし、1996年2月、人民闘争を開始した。これに対し、ネパール政府は軍を動員して治安回復・維持にあたりつつ、対話の方途を模索したところ、本年1月、政府とマオイストは停戦合意に至り、その後3回にわたり和平交渉が行われた。
- マオイストは、27日、第3回和平交渉(17日から19日)における政府の対応に不満を表明し、政府との停戦合意を破棄し、和平交渉を終了する旨発表した。かかる声明を受け、スルヤ・バハドゥール・タパ首相は、マオイストに対し、交渉への復帰を呼び掛けるとともに、政府は引き続き停戦状況を維持する旨発表した。なお、マオイストの停戦破棄の発表後、大規模な戦闘が開始されたとの情報はまだない。
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