外務報道官談話
イスラエルにおける自爆テロの発生について
平成15年3月6日
- 現地時間3月5日午後、ハイファ中心部にて発生した自爆テロにおいて、多くの死傷者が生じたことに強い衝撃を受けた。この事件で亡くなられた方々およびそのご遺族に哀悼の意を表するとともに、多数の負傷者の方々に心からお見舞いを申し上げる。わが国は、多くの罪のない人々を犠牲にするテロ行為を断固として非難する。
- このような残酷なテロは、パレスチナ自治政府が取り組んでいる改革の動きや、我が国を含む関係諸国による和平に向けた取組に逆行するものであり、遺憾である。わが国は、パレスチナ指導部が、過激派取り締まりに最大限の努力を尽くすよう、改めて求めるとともに、新たな暴力の悪循環に陥らぬよう、イスラエル、パレスチナ双方に、最大限自制するよう強く期待する。
(参考)
- 現地時間3月5日、午後3時20分頃(日本時間5日午後10時20分頃)、イスラエル北部のハイファ市で路線バスに対する自爆テロと見られる爆発事件が発生。少なくとも15人が死亡、重傷の9人を含む30人以上が負傷。現場から実行犯と見られるパレスチナ人のIDカードが発見されたが、犯行声明は出されていない。イスラエルでの大規模な自爆テロは、本年1月5日のテルアビブのバス・センター地区での事件(死者25名)以降、起こっていなかった。同日午後、パレスチナ暫定自治政府は本件テロを避難する旨声明を発表した。
- イスラエル軍は、総選挙を控えた年末以降、大規模なパレスチナ過激派の掃討作戦を断続的に実施しており、パレスチナ側に多数の死傷者が発生している。イスラエル側は今次テロに対しても報復を行うとしている。
- なお、わが国から、有馬中東和平担当特使が、イスラエル、パレスチナ側双方の要人との会談を行うため、5日から現地を訪問している。
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