外務報道官談話
グアテマラ・ベリーズ領土問題について
平成14年9月26日
- わが国政府は、今般、米州機構(OAS)より、グアテマラ・ベリーズ領土問題に関する仲介案が提示されたことを歓迎するとともに、OAS、両国の仲介者およびグアテマラ・ベリーズ両国政府のこれまでの努力に敬意を表する。
- わが国政府としては、両国が諸困難を乗り越えて、この仲介案をベースに本件領土問題の平和的かつ恒久的解決に向け努力を継続することを期待するとともに、そのような解決が図られることは、両国のみならず、地域全体の安定および発展に大きく貢献するものと信ずる。
(参考)グアテマラ・ベリーズ領土問題
- 18世紀、当時グアテマラを植民地としていたスペインより英国に対し現在のベリーズにあたる領土が移譲された後、1859年、グアテマラ(スペインより独立)と英国との間で、グアテマラシティ(首都)と大西洋岸を繋ぐ道路を英国が建設する代わりに、グアテマラはシブン川からサルストゥン川までの領域を英国に譲渡する条約が締結された。しかし、結局この道路は建設されなかったため、1884年、グアテマラは同条約の失効を宣言した。
- 1975年、国連総会は英国、グアテマラ、ベリーズ(1981年独立)に対し、領土問題解決のための交渉続行を訴える決議を採択。1991年、グアテマラは領土問題は未解決であるとの留保を付してベリーズが独立した主権国家であることを承認。
- 本問題に関し、2000年半ば以降、両国の仲介者による協議が行われてきた。
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