外務報道官談話
ゼエヴィ・イスラエル観光大臣の暗殺について
平成13年10月17日
- イスラエルのレハヴアム・ゼエヴィ観光大臣が暗殺されたことに深い衝撃を受けた。ご遺族に哀悼の意を表したい。
- テロはいかなる理由をもってしても正当化できず、我々は、かかるテロ行為に憤りを感ずるとともに、これを断固として非難するものである。
- わが国は、先月26日のペレス外相とアラファト議長との会談における合意が早急に実施され、暴力の停止と交渉の再開が実現することを強く期待する。
- (参考1.同暗殺の概要)
- 現地時間17日午前7時(日本時間午後2時)、レハヴアム・ゼエヴィ観光大臣がエルサレムのハイアット・ホテル内で銃撃された。同観光相は頭部に重傷を負い、その後、病院に収容されたが死亡。
- イスラエル国営放送によれば、同銃撃につきパレスチナ人民解放戦線(PFLP)が犯行声明を発出、8月27日に同組織のムスタファ議長(注、昨年引退したジョルジュ・ハバシュ前議長の後任)がイスラエル軍のロケット砲により殺害されたことに対する報復である旨を発表。
- ゼエヴィ観光相は、右派政党の「民族統一」党首。同観光相は、同じく右派の政党で共に統一会派を形成するイスラエル・ベイテイヌ(イスラエル我らの家の意)」党首リーバーマン国土基盤相と共に15日に内閣に辞表を提出したばかりで、同辞任は17日遅くに発効する予定であった。同辞任は、14日から15日にかけてイスラエル軍がヘブロンから撤退するなど、イスラエル政府がパレスチナ自治政府に対する態度を軟化したことに抗議してのもの。
- (参考2.9月26日のペレス・アラファト会談における合意内容)
- ミッチェル報告書の諸勧告およびテネット了解事項を完全に履行する。
- 上記(1)の履行に際して生じるかもしれない問題に取り組むために、ハイレベルの代表からなる共同委員会を設立する。
- 完全な治安協力を再開し、宣言された停戦を支えるために最大の努力を払う。
- 過去の諸合意から導き出される全ての治安上の義務を履行する。
- イスラエル政府は封鎖を解除し、その軍部隊を再展開する。
- アラファト議長とペレス外相は1週間以内を目途に第二の会談を行う。
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