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談話・コメント

外務報道官談話

チェルノブイリ原子力発電所の閉鎖について


平成12年12月15日

1. 今般、ウクライナ政府が、チェルノブイリ原子力発電所3号炉の運転を停止し、同原発を最終的に閉鎖したことを、原子力の安全を目指すわが国政府として心から歓迎したい。
2. わが国は、平和利用の堅持と安全の確保を大前提として、エネルギーの安定供給と国民生活の質の向上を目標に原子力の開発利用を進めてきている。このような立場から、これまで、旧ソ連・東欧地域における原子力の安全問題については深い関心を有している。
3. なかでも、チェルノブイリ原子力発電所の問題については、原子力の安全にとって重要な課題の一つであると認識しており、これまで欧州復興開発銀行(EBRD)に設置された原子力安全基金(NSA)を通じて、安全性の向上のための資金援助を行ってきた。また、本年は、G8議長国として、チェルノブイリ石棺計画のためのプレッジング会合の成功に向け努力してきた。
4. 代替電源の確保や失業者対策等、閉鎖に伴う課題も少なくないが、わが国は、引き続き、他のG7諸国とも協調しつつ、解決に向けて支援していきたいと考えている。
  (参考)原子力安全基金およびチェルノブイリ石棺計画への拠出

  1. 原子力安全基金
     旧ソ連・東欧地域の原子力安全性支援を実施するために、93年に欧州復興開発銀行(EBRD)内に設置されたもの。わが国は、これまで3,100万ドルを拠出しており、そのうち、1,900万ドルをチェルノブイリに使途指定した(仏、独、米、英について5番目の額)。

  2. チェルノブイリ石棺基金
     86年の事故直後に急造された4号炉の石棺が老朽化してきたため、これを補強し新石棺を建設するため、97年にEBRD内に設けられたもの。わが国は、これまで2,250万ドルを拠出しており、本年7月のプレッジング会合において、更に追加的に2,250万ドルの拠出を誓約した。

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