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談話・コメント

外務報道官談話

コンゴ民主共和国をめぐる紛争について


平成12年6月16日

1. ここ数週間、コンゴ民主共和国の北東部の都市キサンガニをめぐりウガンダ軍とルワンダ軍の間で繰り返し戦闘が発生していること、およびコンゴ解放運動(MLC)が、ウバンギ河沿いに首都キンシャサ方向に進攻しようとする動きを見せていることを深く憂慮している。これら全ての動きは、和平合意に対する重大な違反行為であり、わが国はこれら当事者が、誠実に和平合意を履行することを繰り返し強く求める。
2. わが国は、コンゴ民主共和国和平進展のための国連安保理決議第1291号に基づく国連コンゴ民主共和国監視団(MONUC)の第二フェーズの早期展開を支持している。右早期展開が実現するためには、コンゴ民主共和国政府が、MONUCの活動に対し、より一層協力的になることが重要である。特に、数日前に同国の首都キンシャサのMONUC事務所が、民衆に襲撃される事件が発生したことを深く憂慮している。
3. わが国は、コンゴ民主共和国における国民和解実現のための同国国民対話の進展の重要性を強調する。この点に関し、わが国は、マシーレ調停者の活動に対し、コンゴ民主共和国政府が、協力的な姿勢を示すことを強く希望する。また、同調停者が、現在深刻な資金難に直面しているところ、国際社会が同調停者の活動を財政的にも積極的に支援することが重要である旨強調する。この点に関し、わが国は、国連平和維持活動支援強化信託基金に対し、既に30万ドルの拠出を行ったところ、国連とマシーレ調停者が緊密な協力関係を築き、わが国協力金がコンゴ民主共和国国民対話の進展のために有効に活用されることを強く希望している。
  【参考】
 1. 1998年8月、コンゴ民主共和国をめぐる紛争が勃発した。その後、昨年8月末にザンビアの首都ルサカにおいて紛争当事者の間で和平合意が成立した。しかし、依然不安定な情勢が続いている。現在わが国を含む国際社会は、紛争当事者に対し一致して同和平合意の誠実な履行を求めている。
 2. 現在マシーレ調停者(元ボツワナ共和国大統領)により、和平合意に基づく国民対話の推進が図られている。
 3. 国連は国連コンゴ民主共和国監視団(MONUC)の第二フェーズとして、併せて約5,500名程度の軍事監視要員と歩兵大隊の派遣を予定している。

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