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キバキ大統領の今次訪日は、ケニア大統領としては14年ぶりのものであった。今次訪日を通じて、国内的には汚職対策をはじめとする各種改革に取り組み、また外交面では近隣諸国(ソマリア、スーダン)の和平仲介に積極的に取り組む「新生ケニア」との間で、二国間関係のみならず、国際場裡における幅広い協力関係を今後更に強化していくことが確認された。 |
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日・ケニア首脳会談では、ケニア側よりキバキ政権として初めて我が国の国連安保理常任理事国入りに対する支持が明確に表明され、また日・ケニア外相会談でも、アフリカ連合(AU)首脳会議等の機会をとらえ、ケニアが先陣を切って日本の主張への理解をアフリカ諸国に呼びかけていきたいとの意向が表明された。東アフリカの政治・経済大国であるケニアより我が国の立場に対する明確な支持表明を得たことは、国連・安保理改革を推進する上で重要な成果となった。 |
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政権発足直後から社会的・経済的課題を多く抱えつつ、国内の諸改革に取り組むキバキ政権に対し、首脳会談等を通じて我が国の支援方針を明確に伝達することができた。また、TICADプロセスの柱の一つである「平和の定着」推進の観点から、ケニアが積極的仲介努力を担っているスーダン及びソマリアの平和と安定に向けて連携していくことが確認された。
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キバキ大統領の今次訪日は、日・ケニア二国間関係の歴史に大きな足跡を残すものであり、今後、日・ケニア二国間関係はもちろんのこと、我が国とアフリカとの外交関係を強化・拡充していく上での礎を形成するものであった。
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