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主な要人の来日日程

キバキ・ケニア共和国大統領の訪日
(概要と評価)


平成16年11月5日


 キバキ・ケニア共和国大統領は、10月30日(土)から11月4日(木)まで、ムワクウェレ外務大臣、キトゥイ貿易・産業大臣、ニョンゴ計画・国家開発大臣及びトゥジュ情報・通信大臣兼観光大臣代行らとともに、我が国の招待(実務訪問賓客)により訪日したところ、概要及び評価以下のとおり。

1.概要

(1) キバキ大統領は、天皇皇后両陛下と会見した他、小泉総理、河野衆議院議長、森前総理(日・AU友好議連会長)、河井外務大臣政務官、緒方JICA理事長、渡辺JETRO理事長、篠沢JBIC総裁ほか、我が国政府関係者との間で幅広い意見交換を行った。
(2) またキバキ大統領は、11月1日のTICADアジア・アフリカ貿易投資会議開会式に出席し基調演説を行った他、貿易・投資促進の観点から日本企業関係者との意見交換を行った。その他愛知県東浦町を訪問し愛知万博関連交流行事に参加するとともに、広島県において秋葉広島市長との意見交換、平和記念資料館及び原爆ドームの視察等を行った。
(3) 小泉総理との首脳会談(11月2日)においては、日・ケニア間の関係強化の観点から、二国間関係、アフリカ全体の課題、国連・安保理改革の3点を中心に幅広い分野に亘り意見交換が行われた。
(イ) 二国間関係
 日・ケニア両国間に存在する友好的な協力関係を更に幅広い分野・レベルで強化していくことが確認された。小泉総理より、キバキ大統領が就任以来取り組んできている各種の国内改革を評価し、我が国としてもこうした改革努力に対する支援を継続していく旨を述べた。ケニア側より、我が国が実施してきた経済協力に謝意が表明された。またケニア側より、汚職対策や公務員の意識改革への取り組み等につき決意が述べられると共に説明があった。
(ロ) アフリカ全体の課題
(a)ケニア側より、スーダン情勢及びソマリア情勢について、両国の和平プロセスに対するケニアの積極的仲介努力についての紹介があり、小泉総理はこれを評価した。
(b)我が国がTICADの柱の一つとしている「平和の定着」を推進する観点からも、スーダン及びソマリアの平和と安定に向けては日・ケニア間でも可能な協力を検討していくこととなった。
(ハ) 国連・安保理改革
 ケニア側より国連、とりわけ安保理の改革をケニアとしては支持している、日本が常任理事国入りの意思を有していることは承知しており、安保理の拡大が実現する際にはケニアとしては日本を支持する旨の発言があった。これに対して、小泉総理より、我が国の考え方を説明した。

2.評価

(1) キバキ大統領の今次訪日は、ケニア大統領としては14年ぶりのものであった。今次訪日を通じて、国内的には汚職対策をはじめとする各種改革に取り組み、また外交面では近隣諸国(ソマリア、スーダン)の和平仲介に積極的に取り組む「新生ケニア」との間で、二国間関係のみならず、国際場裡における幅広い協力関係を今後更に強化していくことが確認された。
(2) 日・ケニア首脳会談では、ケニア側よりキバキ政権として初めて我が国の国連安保理常任理事国入りに対する支持が明確に表明され、また日・ケニア外相会談でも、アフリカ連合(AU)首脳会議等の機会をとらえ、ケニアが先陣を切って日本の主張への理解をアフリカ諸国に呼びかけていきたいとの意向が表明された。東アフリカの政治・経済大国であるケニアより我が国の立場に対する明確な支持表明を得たことは、国連・安保理改革を推進する上で重要な成果となった。
(3) 政権発足直後から社会的・経済的課題を多く抱えつつ、国内の諸改革に取り組むキバキ政権に対し、首脳会談等を通じて我が国の支援方針を明確に伝達することができた。また、TICADプロセスの柱の一つである「平和の定着」推進の観点から、ケニアが積極的仲介努力を担っているスーダン及びソマリアの平和と安定に向けて連携していくことが確認された。
(4) キバキ大統領の今次訪日は、日・ケニア二国間関係の歴史に大きな足跡を残すものであり、今後、日・ケニア二国間関係はもちろんのこと、我が国とアフリカとの外交関係を強化・拡充していく上での礎を形成するものであった。


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