ノボア・エクアドル共和国大統領の訪日
(概要と評価)
平成14年3月
3月27日~30日、ノボア・エクアドル大統領が4人の閣僚他と共に訪日したところ(非公式訪日招待)、概要と評価以下のとおり。ノボア大統領は、アジア歴訪(中国、韓国)の一環として訪日した。
1.概要
(1)首脳会談
- 小泉総理より、ノボア大統領の改革努力に対する敬意が表明され、日本もエクアドルがアンデスひいては中南米地域の安定勢力として地域の発展に貢献できるよう、如何なる支援ができるか検討したい旨の発言があった。
- ノボア大統領より、日本のこれまでの経済協力について謝意が表明された。また、今後はアジア諸国との関係も深めて行きたいとして、エクアドルの石油開発やインフラ整備構想等につき紹介があり、日本の投資への期待が表明されると共に、中長期的観点から二国間関係のあり方を検討する二国間委員会の設置が提案された。
(2)政界及び経済関係者との懇談
- 綿貫衆議院議長、井上参議院議長と懇談。また、武藤嘉文日本・エクアドル友好議員連盟会長主催夕食会には、川口外務大臣、平沼経済産業大臣、大木環境大臣が同席し、ノボア大統領一行の閣僚と懇談した。他に、対エクアドル投資に関するセミナーや日本PECC委員との懇談会が開催された。
(3)充実した日程
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天皇・皇后両陛下との御会見、常陸宮同妃両殿下との御昼餐会、記念絵画展、記念コンサートの開催等。
2.訪日の評価
(1)各界要人との人間関係の構築による二国間関係の緊密化
エクアドル大統領の訪日は、8年前のドゥラン・バジェン大統領に次いで二回目であり、随行した外務、貿易、公共事業、農牧大臣も含め、我が方政財界人等幅広い分野の関係者と親好を深め、顔と顔をあわせた関係を構築する第一歩となった。
(2)構造改革努力の維持につき確認
総理より、エクアドルの改革努力を評価すると共に、ノボア大統領の諸努力を引き続き支援していきたい旨表明。またノボア大統領より日本の支援に対し謝意を表明するとともにドル化を中心とした改革は不可逆のプロセスである旨言明。
(3)地域の安定への貢献
総理より、エクアドルの安定がアンデスひいては中南米地域の安定にとっても重要であり、これを支援していきたい旨表明。ノボア大統領は、エクアドルが日本にとっての中南米における戦略的拠点となりたい旨表明。
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