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主な要人の来日日程


日韓首脳会談の概要


平成14年7月1日

 小泉総理は、1日午後、訪日中の金大中(キム・デジュン)韓国大統領との間で首脳会談を行ったところ、概要は以下のとおり。

1.概要

 両首脳は、会談後発表した日韓首脳の未来に向けた共同メッセージにあるとおり、日韓両国にとって歴史的な共同作業となったワールドカップ・サッカー大会の共催成功を踏まえ、相互の信頼と尊重を基調とする日韓協力関係を、より高い次元に発展させていくことへの決意を表明した。

2.対北朝鮮政策

(1) 金大中大統領より、今般の銃撃事件は明白な停戦協定違反であり、北朝鮮に対し、謝罪と責任者の処罰、再発防止を要求した旨説明した。それに対し、小泉総理より、今回のような事態が発生したことに憂慮を表明し、韓国側の死傷者の御家族に心からのお見舞いを申し上げたい旨述べた。更に、今回の事態に対して韓国政府がとってきた立場を支持する旨述べた。両首脳は、本件については、冷静に対応することが重要であり、今般の事態で朝鮮半島の緊張が高まらないようにしなくてはならないとの認識で一致した。

(2) 両国首脳は、対北朝鮮政策については、今後とも、北朝鮮との対話努力を進めるにあたり、日韓米の三ヶ国が緊密に連携していくことが重要であることを再確認した。金大中大統領より、引き続き包容政策の基調を維持していくとの立場が表明され、小泉総理より、同大統領の立場を全面的に支持する旨述べた。

(3) 小泉総理より、対話を通じ、日朝国交正常化交渉に真剣に取り組み、同時に、拉致問題をはじめとする人道上の問題や安全保障上の問題の解決に取り組んでいく考えであると述べた。これに対し、金大中大統領より、日朝関係の進展に対する期待が表明された。

(4) 拉致問題については、小泉総理より、今後とも、この問題の解決に全力をあげて取り組んでいきたいと述べ、金大中大統領より、このような日本政府の姿勢について理解が示され、北朝鮮との対話によりこの問題の早期解決が図られることへの期待が表明された。

(5) 小泉総理より、先般の瀋陽総領事館事件に対する韓国側の協力に謝意を表し、また、在北京韓国大使館に保護されていた北朝鮮からの脱出者の問題が韓国と中国の話合いにより解決されたことを歓迎した。両首脳は、北朝鮮からの脱出者の問題については、今後とも両国間で意見交換することとした。


3.日韓協力

(1) ワールドカップ以後の両国関係の増進

日韓共同未来プロジェクト:W杯成功の精神を継承するため、日韓間のスポーツ・青少年交流を支援する「日韓共同未来プロジェクト」を実施。
両首脳の揮毫:同様趣旨から両首脳が揮毫を行い、適切な場所に置く。
サッカー交流:サッカーを通じた交流を今後、具体的に進める。
日韓国民交流年:これまで大きな成功を収めているとの認識の下、残る半年、引き続き協力していくことで一致。
対日文化開放:大統領より7項目の進展を見つつ検討する旨述べ、総理より期待を表明。
日韓歴史共同研究:共同研究の立ち上げを歓迎。歴史に関する相互理解を深めるために有益な研究が行われるよう両国政府として積極的に支援することで一致。
在日韓国・朝鮮人の地方参政権問題 :大統領より前向きな検討を要請し、総理より、国会で議論されているところである旨発言。
査証問題:金大統領より、恒久的査証免除につき要請があったのに対し、小泉総理より、2002年冒頭より実施している大幅な査証緩和により、人的交流が大幅に容易になった、W杯期間中の査証免除も円滑に実施できたようで嬉しい、詳細な評価を行った上で、双方において人的交流を更に促進するのに必要な環境の整備を進め、将来査証免除を行えるよう、更に協議を行っていきたい旨発言。
今後の外交日程:2002年後半に向け、未来志向の日韓関係を更に発展させる観点から、以下を行う方向で調整することで一致。

 -できるだけ早いタイミングで川口大臣が訪韓する。
 -2002年内に第三回閣僚懇談会を開催する。
 -第4回日韓ハイレベル経済協議を7月16日に開催する。


(2) 経済・通商協力の増進

日韓FTA共同研究会:7月9日及び10日の第一回会合により立ち上がることを歓迎し、両国の未来に向け具体的な議論が行われることに期待を表明。
日韓社会保障協定:本交渉に向け年内の作業を加速させることで一致。


(3) 国際舞台における協力

 地域協力の促進を図るための国際的な場において一層緊密に連携し、国連等国際機関の場において、地球的規模の問題に協力して取り組んでいくことで一致。

東チモールPKO:日韓両国の協力が順調に行われていることを歓迎。
反テロ分野における協力:W杯共催の成功が日韓協力の象徴となったことを踏まえ、テロ担当大使協議等を通じ、協力を強化していくことで一致。
2010年国際博覧会:金大統領より、麗水開催への支持要請があり、小泉総理より、博覧会国際事務局(BIE)の調査結果を受け取ったところであり、現在、総合的に検討中である、貴大統領の極めて熱心な誘致活動は承知しており、将来に向けての日韓関係の重要性も十分勘案の上、結論を出したい旨発言。


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