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主な要人の来日日程


イリエスク・ルーマニア大統領の訪日
(概要ととりあえずの評価)

平成14年2月15日

 イリエスク・ルーマニア大統領が2月12日から15日まで公式実務訪問賓客として訪日したところ、その概要ととりあえずの評価以下のとおり。  
1.概要

(1)日・ルーマニア首脳会談(14日)

(A) 日・ルーマニア関係全般
 2002年両国が交流百年という節目を迎える中、EU加盟を目指しつつ、同時に日本との関係強化に努めるルーマニアと日欧関係全般の強化を推進しようとする日本との間に「新たなパートナーシップ」を構築していくことにつき共通の認識が得られた。このような認識の下、将来のありうべき日・ルーマニア関係の基本的方向性を確認する共同声明(別添)の署名が行われた。
 会談で、小泉総理よりは、ルーマニアの民主化・市場経済化への取組、EU加盟に向けた努力を日欧協力全体につながるものとして歓迎した。これに対し、イリエスク大統領は、日本の支援への感謝の意を表明する共に、日本との関係を、経済面を含め、多面的に発展させたい旨を表明した。
(B) テロとの闘い及びアフガニスタン問題
 小泉総理より、テロ撲滅及びアフガニスタン復興支援のための国際協力の重要性を強調すると共に、アフガニスタン復興支援国際会議へのルーマニア外相の参加に謝意を表明した。これに対し、イリエスク大統領より、アフガニスタンの治安維持のための人員を派遣しており、これを増員する予定である旨を説明した。
(C) 国連改革
 イリエスク大統領より、日本の国連安保理常任理事国入りを強く支持する旨を述べた。(共同声明でも同旨に言及。)


(2)その他の日程

 イリエスク大統領は、13日、天皇陛下との御会見を行い、清子内親王殿下のルーマニア御訪問を招請した。また、衆参両院議長との会談(14日)、経団連等経済団体との昼食会(14日)などを行った。15日には、名古屋を訪問し、トヨタを視察するとともに、愛・地球博(2005年万博)について説明を受けた。  

2.とりあえずの評価

(1)将来のEU加盟を見越した「新たなパートナーシップ」の関係構築

 ルーマニアは、EU加盟を最優先課題とすると同時に、日本との関係強化にも努めている。一方、日本は、深化と拡大を進め、国際社会での存在感を増しつつあるEUとの関係の全般的強化を進めている。日本にとって、ルーマニアの将来のEU加盟を見越して、ルーマニアとの間で「新たなパートナーシップ」を構築することで共通の認識を得、将来の二国間関係の基本的方向性を共同声明として明確化したことは、これからの対中東欧政策全般を考える上でも有意義であった。

(2)国際問題での協力

 ルーマニアよりは、テロとの闘い・アフガニスタン問題での協力が表明され、日本の安保理常任理事国入りに対する「強い支持」の表明が行われた。(ルーマニアは従来より、支持表明しているが、二国間の共同声明という形での明確化は初めて。)

(3)経済面での協力

 ルーマニア側からは、これまでの日本の経済協力に対する感謝の表明はあったが、新たな支援要請は一切なされなかった。(事前に事務的に合意済み。)むしろルーマニアとしては、日本からの投資や貿易の拡大を強く求めることに重点を置いていた。

(4)2005年愛・地球博

 ルーマニアの参加如何について、総理との会談では、やや曖昧さを残した表現で対応していたが、翌日名古屋において豊田2005年日本国際博覧会協会会長、渡辺同博覧会政府代表ほか博覧会協会側から正式に参加要請がなされた際に、明確に参加の意思を表明し、準備委員会を作りたいと述べた。(但し、国内手続き的には政府決定が必要となる。なお、イリエスク大統領の任期は、2004年までで更なる再選はないことには留意の要あり。)


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