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主な要人の来日日程

要人来日日程(平成12年)



軍縮・不拡散、核兵器廃棄支援分野における
日本国政府とロシア連邦政府との間の協力の促進に関する覚書


1.経緯等

(1)日本国政府は、1993年4月に旧ソ連の核兵器廃棄を支援するために総額1億ドルの協力を行うことを表明し、各種協力プロジェクトを実施してきた。

(2)1999年5月に高村外務大臣(当時)が訪露した際、「軍縮・不拡散分野に関する日露共同作業」を発表し、今後、日本国政府として、(イ)ロシア 極東における退役原子力潜水艦の解体処理、(ロ)国際科学技術センター(ISTC)の積極的活用及び軍人再教育支援の拡充を通じたロシアの軍民転換の促進、(ハ)ロシアの解体核から生じる余剰兵器プルトニウムの処分に協力していくこととした。この関連で、1999年6月に行われたケルン・サミットに際し、これらの分野の新たなプロジェクトに対し、総額2億ドル相当の協力を行うことを表明し、現在、両国の間で、具体的なプロジェクトの選定・検討作業が行われている。

(3)このように、軍縮・不拡散、核兵器廃棄支援の分野における日露両国の協力は着実に進展しており、今般、これまでの成果を確認するとともに、今後の協力の方向性を示す文書を作成することとしたものである。同時に、ロシアによるロンドン条約付属書改正の受諾の重要性、完成間近にあるロシア極東の液体放射性廃棄物処理施設の早期実現の意義についても言及したものである。

2.文書の主要点

(1)両国政府は、極東におけるロシアの退役原子力潜水艦の解体処理の分野において三つの具体的なプロジェクトに関するフィージビリティ・スタディを着実に実施するとともに、今後新たなプロジェクトの選定に入る。

(2)ロシア極東の液体放射性廃棄物処理施設「すずらん号」が完成間近にあり、同施設は、ロシアの原子力潜水艦から生じる液体放射性廃棄物の安全な処理の確保に貢献し、また、環境保護の状況の改善にも資するものとなる予定である。

(3)日本国政府は、国際科学技術センター(ISTC)の活動を引き続き積極的に支持し、ロシア連邦政府は、ISTCとの作業に特別な配慮を払う。

(4)日本国政府は、ロシア極東における退役軍人及び退役予定軍人の転職を支援するため、「日本センター」でのセミナーや訪日研修を拡充するとともに、ロシア政府がウラジオストクに建設する予定の「軍人再教育センター」に対し、専門家の派遣及び機材供与の協力を行う用意がある。

(5)両国政府は、ロシアの高速炉BN-600においてウラン・プルトニウム混合酸化物燃料を燃焼させるための研究協力が進展していることを歓迎する。両国政府は、両国の政府間協議及びG8の枠組みなどを通じ、余剰兵器プルトニウムの安全な管理と処分の方法を探求していく。

(6)ロシア政府は、廃棄物その他の物質の投棄による海洋汚染の防止に関するロンドン条約附属書1993年改正をできる限り早期に受諾するよう努力する。また、ロシア政府は、それまでの間、放射性廃棄物の海洋投棄を停止する。

3.署名者: 河野外務大臣
アダモフ原子力大臣

4.署名日:9月4日



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