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小泉総理大臣


小泉総理の訪朝に関する金大中大統領への電話連絡

平成14年9月18日


本18日、午後11時50分から12時10分頃まで、小泉総理は金大中大統領に、日朝首脳会談の概要につき電話連絡を行ったところ、その概要は以下のとおり。

1.
(1) 冒頭小泉総理より、会談を通じて、日朝国交正常化を進めるための諸懸案の解決に向け、金委員長が誠意ある対応を行うとの感触を得ることができたため、10月中に交渉を再開することとしたと述べ、日朝首脳会談の概要について、拉致問題をはじめとする日朝間の諸懸案や核問題、ミサイル問題等の安全保障上の問題、南北関係、米朝関係についての意見交換の概要を説明した。

(2) 具体的には

(イ) 朝鮮半島の緊張緩和のために、(i)南北対話の重要性、(ii)金大中大統領の包容政策への支持、(iii)南北共同宣言の着実な実施が重要であることを伝えた。

(ロ) 米朝関係については、金委員長は、共和国は米国との対話を行っていく用意がある旨米国に伝えてほしいとの要請があった。

(ハ) 政府の最大の懸案の一つであった拉致問題では、安否確認ができたが、帰国を果たせず亡くなった被害者が出たことは痛恨の極み。金委員長に対して強く抗議した。同委員長は、過去に北朝鮮政府関係者が拉致に関わったことを率直に認め、お詫びの表明があった。
また、詳細については本日ソウルに派遣する高野外務審議官より説明させたい旨述べた。

(3) 更に総理より、今後とも日韓米三国の緊密な協力と連携の下、朝鮮半島の緊張緩和と北東アジア地域の大きな平和の構築に貢献していきたく、貴大統領とは緊密に連絡をとりあっていきたいと述べた。

2.
(1) これに対し、金大中大統領より、帰国早々の電話連絡に謝意を表したいと述べ、小泉総理が、難しい決断を下し、北朝鮮の最高指導者と直接会い、様々な懸案妥結の基盤を設けたことを評価し、今回の日朝間の諸合意が今後の朝鮮半島の真の平和定着と和解・協力の構築に寄与していくことを願う旨期待を表明した。

(2) また、今後とも日韓米三国で緊密な連携をとりつつ、朝鮮半島の平和と安定のために協力していきたいとの発言があった。


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