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小泉総理大臣


小泉総理大臣の中南米訪問(写真掲載)
(概要と評価)


平成16年9月21日


I.概 要

(1) 小泉総理大臣は、9月13日から18日まで、ブラジル(サンパウロ及びブラジリア)及びメキシコを訪問した。総理の中南米訪問は、橋本総理以来8年ぶり

(2) ブラジルでは、対中南米全体に向けた演説を実施。伝統的友好関係に立脚しつつ、日本と中南米が将来に向けて新たな関係を構築すべく、「日・中南米 新パートナーシップ構想(小泉ビジョン)」を明らかにした。
 ルーラ大統領との初めての首脳会談では、二国間経済関係の活性化や安保理改革等の国際的課題について協力を深めていくことで認識が一致した。また、今般の総理訪伯の成果をまとめた日伯共同声明を発出した。

(3) メキシコでは、フォックス大統領と、日・メキシコ経済連携協定(日墨EPA)に署名し、同協定の活用を通じた両国間の貿易投資関係の増進を両国民に呼びかける共同声明を発出した。両首脳は、日墨EPAの早期発効と効果的実施を通じ、日墨経済関係を発展させていくことで一致したほか、文化交流、中米支援、国連改革等幅広い分野につき「戦略的パートナーシップ」の深化に向け意見交換を行った。

II.評 価

1.全般的評価

日本と中南米が、長きに亘る伝統的友好関係に立脚しつつも、近年、両者の特に経済関係がかつての勢いを失い、本来あるべき水準に達していないとの問題意識を踏まえ、日本と中南米が将来に向けた新たな関係を構築するための構想(「日・中南米 新パートナーシップ構想:"A Vision for a New Japan - Latin America Partnership"」)を明らかにした。右は、「協力」と「交流」の2つの指針に従い、取組を強化しようとするもの。
 サンパウロにおいて総理より同構想を発表すると同時に、全ての中南米諸国に対し政策広報を行い、ブラジルはもとより、中南米各国より前向きな評価を得ることができた。

地域の主要国であり、国際場裡で発言力を強めつつあるブラジル、メキシコとは、首脳間の個人的信頼関係を深めると共に、二国間関係の強化及びグローバルな課題についての協力につき、具体的かつ有意義な協議を行った。

2.主な成果

「日・中南米 新パートナーシップ構想
~小泉ビジョン:"A Vision for a New Japan - Latin America and Caribbean Partnership"」

1.「協力」= 経済関係の再活性化/国際社会の諸課題への取組
2.「交流」= 相互理解・人物交流の促進

(1)「協力」= 経済関係の再活性化 / 国際社会の諸課題への取組

(イ)経済関係の再活性化:最重要な柱

(a) ブラジル
小泉総理より、ルーラ大統領の日本公式訪問を招請し、同大統領はこれを受諾。

二国間及び日・メルコスール間の経済関係の再活性化に向けて、官民で共に取り組んでいくことで一致。特に地域レベルでの資源開発、インフラ整備等の分野で協力を推進していくこととなった。

今般の総理訪伯にあたっては、本邦より民間経済界有力者十数名が時期をあわせて訪伯し、経済関係再活性化に向けた官民あわせての取組が示された。

(b) メキシコ
日墨EPAにより、日墨経済関係の緊密化及び各々の経済の発展を図ると共に、日・メキシコ間の戦略的パートナーシップの基礎を一層強化することで一致。

日墨両国民が、日墨EPAを十分に活用することについて期待を表明。この観点から、両国関係者が日墨EPAに関するセミナー開催等の取り組みを開始していることを評価。

日墨EPAに規定される二国間協力(裾野産業、中小企業、環境、観光等の分野)の進展に期待を表明。

(ロ)国際社会の諸課題への取組

(a) ブラジル
国連改革:安保理改革につき、常任・非常任議席双方を拡大する形で安保理改革を行う必要性につき認識を共有の上、常任理事国候補であることにつき相互支持を表明。

環境:小泉総理は2005年に日本で開催される3R(注)イニシアティブ閣僚会合に参加招請し、ルーラ大統領は招待を考慮する旨表明。

以上の他、WTO、軍縮・不拡散、地域情勢等、双方が共通の関心を有する課題につき、協力していくことで一致した。

(注) 3R:Reduce(廃棄物の発生抑制)、Reuse(再使用)、Recycle(再生利用)

(b) メキシコ
プエブラ・パナマ計画(PPP)支援等を柱として、近年、地域統合の進展により潜在力を高めている中米に対して、両国が共同で支援に取り組むことで一致。

国連改革:安保理改革の必要性につき認識を共有

環境:2006年にメキシコで開催される第4回世界水フォーラムの成功に向けて協力することで一致(日本は第3回フォーラムの開催国)。

(2)「交流」=相互理解・人物交流の促進
(a) ブラジル
2008年(日本人のブラジル移住100周年)を「日本ブラジル交流年」として慶賀することとし、両国関係の幅広い発展のための契機とすべく協力することで一致。

有識者による「日伯21世紀協議会」の設置に合意し、提言を得ることとした。

(b) メキシコ
両首脳は、両国友好の基礎となる文化交流の重要性につき認識を共にし、有識者間の日墨「文化サミット」の開催を後押ししていくことで一致。

小泉総理より、日本のセルバンティーノ国際芸術祭参加、メキシコの愛・地球博参加などにより、2005年は両国民の相互理解を促進する好機であることから、両国民の相互理解の一層の推進に期待感を表明。

(c) 東アジアと中南米との協力・交流
東アジアと中南米が新たな関係を進めるための一つの重要な場として、東アジア・ラテンアメリカ協力フォーラム(FEALAC)において、日本が主導的役割を果たしていくこと、また、将来の適当な時期にFEALAC外相会合を日本で主催することを表明(対中南米政策に関する演説)。

【日程概要】

9月13日(月) 日本発  
9月14日(火) サンパウロ着

プラドポリス市農場視察
JETプログラム元参加者との懇談、経済界代表との懇談等
伯/サンパウロ
9月15日(水) 開拓先没者慰霊碑への献花、日系社会代表との懇談等

対中南米政策に関する演説の実施
(於:サンパウロ州知事主催昼食会)

サンパウロ発 ⇒ ブラジリア着

伯日友好議連代表、日系社会代表との懇談等
伯/サンパウロ




伯/ブラジリア
9月16日(木) 日伯首脳会談
大統領主催午餐会

ブラジリア発 ⇒ メキシコ着
伯/ブラジリア


メキシコ
9月17日(金) 日墨首脳会談
日墨EPA署名式
共同記者会見
大統領主催午餐会

在墨日系企業関係者との懇談、日系団体代表との懇談等
メキシコ
9月18日(土) メキシコ発 ⇒ NY着 メキシコ
NY


目次

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