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小泉総理大臣


シーアイランド・サミットの際の日露首脳会談
結果概要


平成16年6月10日


 G8首脳会合に出席するため米国ジョージア州シーアイランド島を訪問中の小泉総理は、9日現地時間18時(日本時間10日午前7時)より約50分間、同島のレイニア・ハウス内において、プーチン・ロシア大統領との間で首脳会談を行ったところ、概要以下のとおり。なお、今次首脳会談は、プーチン大統領が3月に再選されて以来、最初の日露首脳会談である。(ロシア側からは、プリホジコ大統領補佐官、イラリオノフ大統領顧問(シェルパ)、キスリャク外務次官、日本側からは、杉浦官房副長官、田中外務審議官、小松欧州局長、松田欧ロ長他が同席した。)
 今次会談では、(イ)平和条約問題を中心とする二国間関係が主に話し合われた他、(ロ)北朝鮮、京都議定書、非核化協力についても話し合われた。


1.発表事項

 今次会談の結果として、以下の2点を発表することとなった。

(1) 日露修好150周年
2005年が日魯通好条約署名150周年に当たり、日露関係にとって歴史的に重要な節目の年であることを踏まえ、2005年に日露両国がそれぞれ記念行事を開催することで両首脳の意見が一致した。

(2) プーチン大統領訪日
日露修好150周年という歴史的に重要な節目の時期となる2005年始めに訪日したいというプーチン大統領の意向を日本政府として歓迎する。より具体的な訪問時期に関しては、今後外交経路で調整することとなった。

2.日露関係総論、平和条約問題

(1) 日露関係を完全に正常化することの意義
小泉総理より、(イ)国際場裡で幅広く協力することは、日露共通の利益であること、(ロ)ロシアの経済発展のためには、経済分野を含め日本との幅広い協力が不可欠であること等を述べ、「四島の帰属の問題」を解決して平和条約を締結し日露関係を完全に正常化して真の信頼関係に基づく戦略的パートナーシップを築くことの意義を強調した。プーチン大統領よりも日露関係はロシアにとっても戦略的意義を有しており、重視している旨の発言があった。

(2) 平和条約問題
小泉総理より、日露修好150周年に当たる2005年という歴史的な節目の年に向けて、平和条約交渉を具体的かつ実質的に前進させることが、日露両首脳に課された使命であることを改めて強調した。これに対し、プーチン大統領も領土問題を解決して平和条約を締結することが必要と考えていることを再確認した。また、大統領は、日露二国間の議題には主要な問題である平和条約問題が常に含まれており、自分はこの問題の討議を避けるつもりはない旨述べた。
 さらに、今後の交渉の段取りについて、プーチン大統領の訪日に向け、平和条約交渉を進展させるために、(イ)首脳レベルの議論、外相レベルの議論及び専門家レベルの議論が相互に十分関連し合うようにすることが重要であること、(ロ)その観点から専門家の作業を加速化するよう指示することで両首脳の認識が一致した。

3.個別案件

(1) エネルギー
太平洋パイプライン、サハリン・プロジェクトを含め、エネルギー協力は、日露間の戦略的・経済的関係を大きく発展させられる分野であるという認識で日露両首脳は意見が一致した。

(2) 京都議定書
小泉総理より、日本の経験をも踏まえつつ、環境保護が経済活性化のためにも重要であることを強調し、ロシアの京都議定書早期批准に向けて大統領の指導力を強く要望した。これに対し、プーチン大統領より、(イ)京都議定書の重要性に関する総理の指摘に同意する、(ロ)ロシアにとって、困難な問題ではあるが、京都議定書が重要であるとの総理のご意見に全く同感であり、どのようにして批准できるかにつき行政府と議会との間で協議している旨述べた。

(3) 非核化協力
プーチン大統領より、(イ)カナナスキス・サミットにおけるグローバル・パートナーシップを巡る議論では日本が最も慎重であったが、その後、日本が参加を一旦決めてからは、他国の協力と比較し、日本との協力が最も進んでおり評価している、(ロ)今後ともこの分野で協力していきたいとの発言があった。これに対して小泉総理より、環境保護の観点から、原潜解体は重要である旨述べた。

4.北朝鮮

 同日のG8会合で北朝鮮問題はかなりの時間をかけて討議されたが、小泉総理より、プーチン大統領が自分の訪朝について理解と支持を示してくれて感謝する旨述べた。これに対し、プーチン大統領よりは、(1)本日のG8会合でも述べたが、小泉総理の訪朝は「非常に大事な仕事」であり、その大きな成果を評価している、(2)引き続き六者協議を通じて日露間で協力していきたい旨述べた。


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