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小泉総理大臣


小泉総理大臣のフランス訪問
(首脳会談:概要)


平成15年4月29日


 4月29日、小泉総理は、三番目の訪問国フランスに到着し、同日20時(日本時間30日3時)から約2時間にわたり、エリゼ宮(仏大統領府)でシラク大統領とワーキング・ディナー形式で会談を行った。その概要下記のとおり。なお、同会談では和やかな雰囲気の下、率直な意見交換が行われた。

1.イラク問題

(1) 総理より、本問題は「国際社会対イラク」の問題であり、日本或いは、米・英と仏の立場の相違は一時的なものであり、日仏の友好関係は全く変わらない旨述べた。シラク大統領よりは、日本の立場への理解が示され、両首脳間で、今後のイラクの復興支援のためには国際社会の協調が重要であるとの認識が共有された。

(2) シラク大統領より、イラクの治安維持については連合国が責任を持つ必要があるが、イラク復興には、国際的秩序の中核として国連の担う役割は大きい旨述べた。これに対し総理より、「イラク人のイラク人によるイラク人のための政府」を早急に作るべく、国際社会の幅広い協調の下でイラク復興を進めることが重要であり、現時点においては、日本独自の支援、ORHAを通じた支援、国際機関を通じた支援、国連を通じた支援等、様々なやり方を検討していきたい旨述べた。

2.地域情勢

(中東情勢)

(1) シラク大統領より、本日、パレスチナでアブ・マーゼン内閣が発足し、ロードマップの発表をはじめとするパレスチナ和平の進展が重要である旨述べた。

(2) 総理より、イラク問題を中東和平に如何につなげるかが重要である。また、アブ・マーゼン新首相と会談する最初の外国要人として、本日、パレスチナを訪問中の川口大臣が支援を申し出た、日本はパレスチナだけではなくアラブ諸国への支援をも通じて中東和平を進めていきたい旨述べた。


(北朝鮮)

(1) 総理より、イラクへの対応と北朝鮮への対応は自ずと異なり、平和的解決が重要、日本としては、核問題に加え、拉致問題も重要な問題であり、これらを包括的に解決して正常化を図るという平壌宣言の立場に基づいて取り進める旨述べ、また、仏が拉致問題を含め北朝鮮の問題に対する日本の立場を理解し、協力していることへの謝意が表された。更に、今回の米中朝協議における中国の役割を評価すると共に、北朝鮮の表面上の発言と真意とを分析する必要がある旨、また、近い将来、日・韓が加わるべきであり、更には露も加えて協議することが望ましい旨述べた。

(2) これに対し、シラク大統領より、困難な問題であるが、仏は、日本の意向を尊重・支持しており、協力を惜しまない旨、拉致問題の日本にとっての重要性は理解している旨述べた。


3.エビアン・サミット

(1) シラク大統領より、エビアン・サミットに向けて日仏間の協力を高く評価しつつ、同サミットでは経済成長に向けた強い意志を示し信頼を回復するメッセージを示すことが重要、更に水問題、アフリカ支援、テロ対策等をテーマとしたい旨述べた。

(2) 総理より、国際協調の構築のために非常に良い時期に開催が予定されており、日本としても同サミットの成功のためにできる限りの協力を行う用意がある、また、テーマの一つである水問題でも両国間の協力を進めたい旨述べた。


4.二国間関係

(1) シラク大統領より、日仏フォーラムの仏側新座長にジュペ元首相が就任する旨述べたところ、小泉総理より、日本側新座長として橋本元総理の就任が予定されている旨応じ、同フォーラムによる日仏関係強化への貢献に対する期待が示された。

(2) シラク大統領より、仏は対日投資において世界第2位であり、一層推進したい旨述べたところ、小泉総理より、対日投資の拡充政策を打ち出している旨紹介し、両首脳間で相互の投資拡大の重要性が確認された。

(3) 小泉総理より、対日観光分野の拡充について、年間7,000万人もの外国人観光客が訪れる仏に習い、日本への観光客を2010年迄に1,000万人にまで倍増したい旨説明した。


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