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小泉総理より、以下のとおり述べた。
国交正常化30周年に当たる本年、両国間で盛んな交流活動が行われており喜ばしい。特に、本年春には中国から5千人が訪日して全国を友好訪問したのに続き、現在我が国から1万人が訪中しており、様々な活動や各界・各層との交流を行っている。さらに、先日は川口大臣が訪中し、有意義な意見交換を行った。今後、二国間のみならず、地域・地球規模の問題についても、協力を強化し、本年4月のボアオ・アジア・フォーラムで自分(小泉総理)が述べた「中国の経済発展は脅威とはならない」との方針に基づき、日中関係を進めたい。
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これに対し、朱鎔基総理より、以下のとおり述べた。
ボアオ・アジア・フォーラムに続き再会でき、喜ばしい。22日には人民大会堂で1万人が集い、交流式典が行われた。そこで江沢民主席は重要講話を発表したが、これは日中友好プロセスの中で重要な出来事である。自分(朱鎔基総理)は、日中関係が更に深まることを希望しており、ボアオ・アジア・フォーラムでの総理の発言(注:「中国の経済発展は脅威とはならない」)に感謝している。日中経済関係には、農産物貿易に関して一部摩擦があるが、友好的な話合いを通じて問題解決していきたい。
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さらに、朱鎔基総理より、以下のとおり述べた。
昨年、小泉総理は盧溝橋に足を運び、本年8月15日には歴史についての談話を発表し(注:戦没者追悼式における総理の式辞を指すものと思われる。)、これらに対する中国の反応は良いものであった。同時に、歴史の問題の重要性を理解してほしい。江沢民主席の22日の重要講話でも、「歴史を鑑として未来に向かう」旨述べられている。
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これに対し、小泉総理より、以下のとおり述べた。
両国関係においては、過去を直視して、現在の問題を解決し、将来のより良い関係に続けていくことが重要である。本年は国交正常化30周年であり、両国間の問題に加え、地域の問題、地球規模の問題についても協力を強化していきたい。
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