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小泉総理大臣


APEC首脳会合の際の日露首脳会談
結果概要


平成15年10月20日


 20日現地時間10時より約45分間、バンコクにおいて日露首脳会談が開催されたところ、概要以下のとおり。(ロシア側からはイワノフ外相、ロシュコフ外務次官、プリホジコ大統領府副長官、日本側からは山崎官房副長官、田中外務審議官、小松欧州局長他が同席。)  

1.冒頭発言とプーチン大統領の訪日

 日露両首脳は「日露行動計画」があらゆる分野で進展していることに歓迎の意を表明した。プーチン大統領よりは、特に、この発展のスピードを落とさないことが重要との指摘があった。
 小泉総理よりプーチン大統領の再選後の訪日招請があり、先方はこれに謝意を表明した。

2.平和条約締結問題

(1) 小泉総理より、5月の首脳会談では、「領土問題の解決を先送りしたりする考えはない」とのプーチン大統領の発言に勇気づけられた、平和条約に関する政治決断は我々首脳が行わなければならないが、専門家同士の協議はその決断の地均しの役割を果たすものであり、専門家の協議を加速したい旨述べた。

(2) プーチン大統領より、日露関係が各分野で発展する中にあって、平和条約締結問題についても最近専門家の協議が重ねられていると承知しており、これを歓迎するとの発言があった。

3.日露賢人会議

 「日露行動計画」を踏まえ、日露の有識者が日露関係の強化に向けた中長期的な展望につき大所高所から議論するための「日露賢人会議」の設立が両首脳間で合意された。今後双方が、良い人材を選んでいこうということで一致した。

4.カシヤノフ首相訪日

(1) 日程
 カシヤノフ首相の訪日については、12月半ばに実施することにつき合意した。

(2) 日露貿易経済関係
 小泉総理より、日露の今年上半期の貿易高は前年同期比で30%を超える増加となった、カシヤノフ首相訪日の際には貿易経済関係の強化につき更に話し合いたいと指摘。これに対してプーチン大統領は、日露の貿易高が増加していることは大変良いことである旨応じた。

(3) 太平洋パイプライン
 両首脳は、太平洋パイプラインが双方にとって互恵のプロジェクトであり、両国の相互依存を高めるものとの認識を確認した。
 さらに、東シベリアの油田開発を含め日露間の具体的協力のあり方につき、カシヤノフ首相の訪日に向けて、専門家の協議を加速化させることで一致した。

5.ITER(国際熱核融合実験炉)

 小泉総理よりITERの六ヶ所村への誘致につきロシアの支持を要請し、これに対してプーチン大統領は検討する旨述べた。

6.朝鮮半島情勢

(1) 小泉総理より、北朝鮮の核開発の完全な廃棄の重要性を強調しつつ、六者会合のプロセスの継続の必要性、及びロシアを含む関係国との緊密な協力の必要性について発言。また、核問題、拉致問題を含む包括的な解決を目指す日本の基本方針が不変である旨を述べ、そのためにロシアの一層の理解と協力を得たい旨発言。

(2) 北朝鮮の安全保障上の懸念にも適切な配慮が行われる必要があることにつき双方の基本的認識が一致。

7.京都議定書

 小泉総理より、京都議定書を発効させるよう貴大統領の指導力を期待する旨発言。プーチン大統領より、ロシアとしてもこの問題を重視している、現在ロシアの国益にも沿うかたちでどのように対応するか検討しているところである旨述べた。

8.イラク

 プーチン大統領より、今般のイラクに対する日本の15億ドルの支援決定を評価し、この資金が有効に使用されることを期待する旨述べた。


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