上海APECの際の日露首脳会談
(結果概要)

平成13年10月21日
上海APEC首脳会議に際し、日露首脳会談が21日午後5時過ぎ(現地時間、日本時間午後6時)から約40分間行われたところ、概要以下のとおり。(なお、出席者は、ロシア側は、プーチン大統領ほかクレバノフ副首相、イワノフ外相、プリホジコ大統領府副長官、ロシュコフ外務次官。日本側は、小泉総理ほか上野官房副長官、高野外務審議官、齋藤欧州局長、別所総理秘書官、小寺ロシア課長。)
1.全体的な雰囲気
ジェノヴァに続き二回目の首脳会談(電話会談を含めると四回目)であり、双方が日露関係を進展させていくとの真摯な気持ちから率直な意見交換が行われた。
2.日露関係全般
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フリステンコ副首相の訪日及び12月1日の貿易経済政府間委員会の開催について合意された。また、イワノフ外相の訪日も具体的な日程について事務レベルで詰めていくことが確認された。
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特に国際場裡で日露両国の協調が円滑に進んでいることを双方が評価した上、今後とも日露関係を全般的に進展させていきたいとの点で一致をみた。 |
3.平和条約締結問題
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小泉総理より、イルクーツク首脳会談を含めこれまでに達成された成果を踏まえ、平和条約締結交渉を精力的に実施していくことを再確認した。
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(2) |
その上で、双方が前提条件を付けずに歯舞・色丹の議論と国後・択捉の議論を同時にかつ並行的に進めていくことで概ね一致し、具体的な進め方については、外交当局間で更に詰めていくことで合意した。 |
4.米国における同時多発テロ事件への対応
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テロ対策については、テロ対策がグローバルな性格を持ち、国際社会が一致して対応していく必要性がある旨再確認された。
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小泉総理より、プーチン大統領が強力なリーダーシップを発揮して米国支持の姿勢を明確にしてきていることを評価した。また、プーチン大統領は、人道協力の重要性に触れ、日本の対パキスタン支援を高く評価した。
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双方とも、今後とも情報交換等連絡を密にしていくことで一致した。また、アフガニスタンの復興支援についても意見交換を行った。 |
5.北方四島周辺水域における第三国漁船の操業問題
双方より、事務レベルで相互に受け入れ可能な解決策を模索するための話し合いが続けられていることを歓迎するとの指摘があった。
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