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小泉総理大臣


日・タイ首脳会談
(概要)


平成14年1月11日

 1月11日、日本時間午後4時から1時間15分にわたり、首相府において、小泉総理とタクシン・タイ首相による首脳会談が行われたところ、概要以下のとおり。

  1. 東アジア外交ビジョン
     小泉総理より、「福田スピーチ」から25年が経過し、この間の日・ASEAN関係の進展や世界情勢の変化等を踏まえ、日本の東アジア外交の新たなビジョンを打ち出したいとしつつ、その中核となるASEAN諸国との関係については「率直なパートナー」として「共に歩み共に進む」こととし、コミュニィティの形成を究極目標としたいと述べた。
     その上で具体的な協力として、(1)改革推進と繁栄確保、(2)共同の取組みを通じた地域の安定、(3)未来のための協力の3つを柱として、協力を行っていくことを説明した。

  2. 5つの具体的イニシアティブ
     小泉総理より、「未来の協力」の具体的イニシアティブとして次の5つを説明した。
    (1) 貿易・投資・科学技術・教育・観光等の幅広い分野での日・ASEAN間の経済連携強化を目指した「日・ASEAN包括的経済連携構想」について、日・ASEAN首脳会議での合意を目指す。
    (2) 国境を越える問題への日・ASEANの対応を抜本的に強化する。
    (3) 教育、人材育成面での協力を具体的に推進する。
    (4) 2003年を日・ASEAN交流年とする。
    (5) 地域の開発の将来のビジョンを共に議論し、発信するため「東アジア開発イニシアティブ」を提案する。
     タクシン首相は、総理の説明を多としつつ、小泉総理の東アジアに対する基本的外交姿勢を評価し、「未来の協力」に向けた5つのイニシアティブを全面的に支持し、協力していく旨述べた。

  3. 日・タイ二国間関係
     小泉総理より、タイの経済構造改革の努力を評価し、中小企業の育成、一村一品運動等への支援を継続していく旨伝えた。また、日本企業の活動がタイ経済に貢献しているとして、投資環境の一層の整備を要請すると共に、ODAとの民間の連携プロジェクトが円滑に進められるよう配慮を求めた。
     タクシン首相は、日タイ関係は、日タイの王室・皇室の交流が基本にあるとし、皇太子・同妃両殿下のタイ御訪問を招請した。また、投資環境整備を進めると共に日本の高齢者のロングステイを促進し、包括的な経済連携も進めていきたい旨述べた。更に、昨年11月のタクシン首相訪日の際に提案した「アジア協力対話」の内容についても説明があった。

  4. ミャンマー情勢
     タクシン首相より、ミャンマー国内には少数民族の問題があり、また、国境地域には麻薬、避難民流出の問題があるとし、国境を接しているタイとしては、日本と協力してこれらの問題に取り組んでいきたい旨述べた。
     これに対し、小泉総理は、ミャンマーについては、マハディール首相やラザリ国連事務総長特使とも話をしたとし、民主化の促進と国造りの双方を進めていくことが必要であり、日本としてもその双方について協力していきたい旨述べた。更に、小泉総理より、先般のASEAN+3首脳会議におけるタン・シュエ議長への働きかけを紹介すると共に、ラザリ特使の活動への支持を表明し、また、国境地帯の麻薬や感染症問題についてタイと協力していきたいと述べた。

  5. その他
     小泉総理より、本年1月21日、22日に東京で開催する「アフガン復興支援拡大閣僚級会合」へのタイの参加及び2005年の国際博覧会へのタイの参加を要請した。
     これに対し、タクシン首相は、同閣僚級会合及び国際博覧会への参加の意向を表明した。


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