(1) |
「改革」推進と「繁栄」の確保
小泉総理より、インドネシアもメガワティ大統領の指導のもと種々の改革課題に取り組んでいることに敬意を表すると共に、日本がインドネシアの改革努力への支援を惜しまない旨述べた。
メガワティ大統領より、インドネシアへの継続的な支援に対する感謝を述べた上で、具体的な案件として、二重課税防止条約、経済・文化・教育問題、中小企業の育成に対する我が国の支援を要請した。また、ドロジャトゥン・クンチョロヤクティ経済担当調整大臣より、インドネシア政府の最重点施策として投資回復があげられるとともに、債務繰り延べと貧困撲滅に対する支援の要請があり、近く設立される経済政策支援チームに対する期待も述べられた。
これに対し、小泉総理より、各種改革については、司法改革、警察改革、徴税能力強化の分野でも幅広く支援を行い、中小企業分野では経済政策支援チームの知見を生かしつつできる限り協力したい旨述べた。債務繰延については国際的枠組みの中で柔軟に対応する方針には変わりがない旨再度表明した。 |
(2) |
共同の取組を通じた「安定」の確保
メガワティ大統領より、テロ撲滅のために協力したい旨述べるとともに、インドネシア国内にもアチェや東チモール難民等様々な問題があり、マラッカ海峡の海賊の問題もあるなど、国境を越える問題について克服しなければならない旨述べた。続いて、同席したスシロ・バンバン・ユドヨノ政治・治安担当調整大臣より司法及び警察分野、テロ撲滅、国境を越える犯罪の撲滅などへの支援の要請があった。
小泉総理より、インドネシアの安定は地域全体の安定にとって重要であり、日本はインドネシアの領土の一体性を支持している、その観点から、インドネシアが直面しているアチェ、西チモールその他の地域の国内避難民問題解決のため、約1000万ドルの支援を考えている旨表明した。 |
(3) |
未来のための協力
小泉総理は、教育を重視するというメガワティ大統領の意見に賛同し、その観点から、わが国の経済協力の一環としてインドネシアの小・中学生のために約5億円規模の奨学金基金が設立されたことは喜ばしい旨述べた。 |