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江沢民主席との会見・昼食会概要 平成11年7月9日
9日、小渕総理は11時55分から約35分間、中南海で江沢民主席と会見、その後12時半から13時55分まで江主席と昼食をともにしたところ、この間の江主席との主なやりとり以下のとおり。会見は大変和やかな雰囲気で行われ、冒頭の場面では、総理より中国語で、江主席より日本語で話すような場面もあった。(主な同席者は、日本側が野田自治大臣、高村外務大臣、鈴木官房副長官、野田郵政大臣、谷野中国大使他、中国側が、唐家セン外交部長、陳健駐日大使、王毅外交部部長助理他)(冒頭、小渕総理から、江主席訪日時にもらったトキのつがいから雛が誕生し「優優」と名付けたことを紹介しつつ、野田郵政大臣から記念切手の原画を江主席に手渡し、これに対し、江主席も日本語でありがとうと応じ、新しい世代が生まれたことを喜んでいる、名前も立派である旨述べた。)
1.日中関係(含む歴史)
(1)小渕総理から、建国50周年という記念すべき年に訪中でき嬉しい、日本政府と国民を代表して、建国50周年とこの半世紀の中国の発展にお祝い申し上げる、昨年の江主席訪日時、江主席とともに日中共同宣言を発出し、日中関係を画する多くの成果を得ることができた、昨年発表した33項目の協力を着実に実行していきたい旨述べた。
(2)これに対し、江主席は概要以下のとおり述べた。
- (イ)訪中を歓迎する。昨年訪日した際、総理と日本国民から熱烈に歓迎されたことに感謝する。天皇陛下にも宜しくお伝え願いたい。中国の国家元首としては初めての訪日であったので、今世紀の日中間の歴史を総括し、日中共同宣言を発出した。日中共同宣言は日中間の第3の文書として重要である。「平和と発展のための友好協力パートナーシップ」の樹立は正しい選択だった。
(ロ)今回の総理訪中の機会にお互いの共通の認識を確認し、更に強固なものとしたい。共同行動が着実に具現化していくことが肝要である。
(ハ)歴史を鏡とし未来を拓くことが重要である。自分(江)はこの目で日本が歩んできた二つの道を見た。そのうち平和の道は日本に繁栄をもたらした。引き続き平和の道を歩んで欲しい。中国は日本との関係を非常に重視している。
- 2.緑化協力
小渕総理から、江主席自らが「母なる河を守る運動」を提唱し全国的な緑化運動に取り組んでいると承知しており、このような緑化運動を国民を挙げて応援したい、このため100億円規模の基金を日本に設け、日本の市民団体等が中国で緑化協力を行うことを奨励したいと述べたのに対し、江主席も謝意を表明した。
3.台湾
江主席から、台湾については「信」を本とする、日中間の原則を守っていただきたいとの言及があった。
(以下、昼食時のやりとり)
4.政治体制
(1)小渕総理から、日本の内政の現状について紹介したのに対し、江主席は日本の政局の安定を評価し、政局は安定している、小渕総理のリーダーシップに敬意を表したい旨述べた。
(2)江主席からも中国の政治制度について詳しい説明があり、続けて、自分(江)は欧米では独裁者のイメージを持たれているが、欧米と同じ制度では12億人の大きな国では上手く行かない、自分の他、政治局常務委員6名の集団指導体制に民主集中させる制度をとっている、反対党が無いと言うが、ちゃんと野党もある、今の中国は安定が全てに優先する旨述べた。
5.文化交流
小渕総理から、劇団四季や宝塚歌劇団が中国公演を予定しており、開幕式に出席して頂きたい旨述べた。
6.次代の指導者
江主席から、野田郵政大臣がこの中で一番お若い、自分(江)も胡錦濤常務委員のような次の世代を育てたい旨述べたのに対し、小渕総理から、次代の指導者に是非日本にお越し頂きたい旨述べた。
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