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総理のカンボディア、ラオス、タイ訪問
(概要と評価)平成12年 1月
1.今次訪問の日程概要(1)カンボディア(1月10日~12日、総理の訪問は43年振り)
シハヌーク国王拝謁、フンセン首相との会談、チアシム上院議長及びラナリット下院議長表敬、故高田警視(文民警察)及び故中田氏(国連ボランティア)の慰霊碑参拝、シェム・リアップの地雷サイト及び我が国が修復に当たっているアンコール遺跡の視察。(2)ラオス(12日~13日、総理の訪問は33年振り)
カムタイ大統領表敬、シーサワート首相との会談、青年海外協力隊との懇談。(3)タイ(14日~15日、総理の公式訪問は7年振り)
プーミポン国王拝謁、チュアン首相との会談、タイの若い世代との対話。2.今次訪問の評価
(1)今次3カ国訪問の主な狙いは、拡大されたASEANの発展と繁栄のために、我が国が引き続き支援を行っていくとの姿勢を示すこと、また、九州・沖縄サミットを前に、我が国のサミットに臨む考え方を説明し、サミットにアジア諸国の声を反映させるべく、現在のASEAN議長国のタイをはじめとする各国の意見を聴取することであった。
(2)小渕総理と各国首脳の会談においては、昨年11月のASEANとの首脳会議において小渕総理が人材育成やASEAN諸国間の格差是正のためのイニシアティブを表明したことを受け、各国への具体化な支援策を表明した。特に、カンボディアとラオスにおいては、ASEANに新たに加盟し、国際社会への積極的な参画を目指して改革を進める両国を強く支持するとともに、我が国としても政策支援や人材育成などの分野で、できる限りの協力を行っていくことを表明した。各国首脳からは、謝意とともに、高い評価が得られた。
(3)なお、特にカンボディアについては、クメール・ルージュ裁判問題についてカンボディアと国連の協議が最終段階に入った時期に、総理からフン・セン首相に対し、国際社会の期待に沿った形での事態の打開を直接働きかけたこと、また、ラオスについては、昨年合意された経済政策策定のための知的支援が実施に移される時期に、カムタイ大統領、シーサワート首相の双方から、この支援に対し積極的な姿勢を引き出したことも重要な成果であった。
(4)また、九州・沖縄サミットについては、小渕総理より各国首脳に対し、サミットにおいては、グローバルな視点に立ちつつも、アジアの関心を十分反映した明るく力強いメッセージを発信したいとの我が国の姿勢を説明した。これに対し、フンセン首相よりは、グローバル化が進む中で、東南アジアや大メコン圏の国の間で拡大が懸念される貧富の格差の是正の問題について、シーサワート首相よりは、グローバル化への対応のための人材育成の重要性について、意見の披露があった。また、ASEAN議長国たるタイのチュアン首相よりは、途上国の立場に配慮したIMF、WTOといった国際機関相互の政策協調の重要性等について指摘があるとともに、本年2月のUNCTAD総会開催国として、本年のサミット議長国としての小渕総理の同総会への出席を強く要請するところがあった。
(5)今回の三ヶ国訪問では、小渕総理は各国で心温まる歓迎を受けた。今回の訪問が、各国と我が国の友好関係の増進に大きく寄与したことは疑いのないところである。加えて、今回の三ヶ国訪問を通じて、小渕総理が、アジア、就中、ASEANを重視する政策の具体的な肉付けを示したことは、アジア経済危機の際の支援によって再確認された我が国とASEAN諸国との信頼関係を更に強化することとなったと考えられる。
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