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過去の記録
―「日本と地球の将来を形作る」―
森総理ダボス・スピーチ

(骨子)

平成13年1月27日

導入(課題設定)

 (1)日本経済の再生、(2)日本の経済社会構造の変化、(3)グローバルな課題に対する日本の貢献、に関する議論を通じ、「新しい日本を形作り、地球の将来を形作る」ことに取り組む決意を表明。

日本経済の再生

  1. バブル崩壊後の資産デフレの意味合い:GDPの約2倍に及ぶ資産デフレの調整を国民の所得水準の大幅な低下を招かない形で実施。

  2. 日本経済再生の見通し:金融システムの安定化、積極的な財政・金融政策の結果、98年以降日本経済は着実に変化。日本経済は、間もなくバランス・シートの調整を終えると確信。

日本経済・社会の構造的変化

  1. 野心的なIT促進政策:5年以内に日本に最先端のインターネット・インフラを整備する計画の実現を確信。また、日本は、IPv6への移行や携帯電話によるインターネットの活用の面で、技術的な貢献を世界に提供。

  2. 規制改革と競争政策の促進:中央省庁再編、公務員数の削減などを通じ、行政改革を推進。この改革を通じて確立される、政治のリーダーシップの下で、一層の規制改革と競争促進政策を促進。

  3. 教育改革:行政改革の推進等を通じ、国民が自主性と創意を発揮する環境を整備する一方、次代を担う人材の育成が必要。戦後の日本の社会的変化も踏まえ、教育改革を推進。

  4. 日本経済復活の道筋:「日本新生」という包括的プログラムの下で、改革の道筋は明確化。世界経済の変化に機動的に対処しつつ、日本経済の復活を達成する決意。

グローバルな貢献

  1. 「人間の安全保障」:「栄光と悔恨」の100年であった20世紀の教訓を踏まえ、人間の存在自体への脅威に打克つ努力が必要。この観点から、1月初旬アフリカ諸国を歴訪し、開発支援と紛争予防・難民支援を車の両輪とした協力の方針を伝達。

  2. 世界の繁栄に向けたアジアのダイナミズムの活用:IT、金融、地球環境等の分野で、アジアにおける地域協力を促進し、このダイナミズムを世界の繁栄につなげていくために努力。シンガポールとの経済連携協定は、多国間システムを補完し、新しい時代における経済連携のモデルを提示。

  3. 多国間システムの強化:アジアにおける地域協力の推進に当たっては、多国間システムとの整合性を確保。WTO新ラウンドの本年内立ち上げに向けたコンセンサスの構築に貢献。

結語:人と人とのふれあい

  1. 人と人とのふれあいの重要性:グローバル化に伴う交流の深化は、相互理解・相互信頼の深化に直結しない。今回のアフリカ訪問を通じ、人と人との直接のふれあいの重要性を痛感。

  2. 世界の人々の営みへの共感:会議参加者がダボスを取り巻く50億人の人々への真の共感を深めることを期待。


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