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日・イスラエル首脳会談、日・ジョルダン首脳会談
(概要)平成12年9月9日
ミレニアム・サミットのためにニューヨークに出張した森総理は、8日、バラック・イスラエル首相及びアブドッラージョルダン国王とそれぞれ会談したところ、その概要と評価次の通り(二国間関係関連を除く)。1.バラック首相との会談
(1) バラック首相発言要旨
- 中東和平問題は、大量破壊兵器の拡散、原油の安定供給との観点から世界的な問題。
- 自分(バラック首相)は、和平実現のために多大な政治リスクを冒したが、パレスチナ側はそれに応えていない。
- 和平の機会を迎えているが、交渉が息詰まれば大きな危険が伴う。米国選挙の関係から、あと5、6週間しか残されていない。
- 日本が、パレスチナに一方的独立が得策でないとの立場を伝えたことに、自分(バラック首相))は大変感謝している。パレスチナは日本に感謝している。パレスチナ側が和平のために動くよう、出来るだけのことをして貰いたい。
- 和平の見通しは五分五分。双方が互いの必要性を理解すれば、問題解決は可能。エルサレム問題が解決されれば他の問題もかなりの可能性で解決できる。
(2) 森総理発言要旨
- バラック首相が、国内的に難しい立場に立ちながらも和平の実現に向けて交渉していることを高く評価。
- 交渉を通じた和平が現実的な選択肢。自分は、先般訪日したアラファト議長に、交渉の継続を強く働きかけた。今後1,2ヶ月が和平実現のために重要。バラック首相には粘り強く交渉して貰いたい。
2.アブドッラー国王との会談
(1) アブドッラー国王発言要旨
- 両当事者は、問題解決に必要な最後のステップが何であるか理解しつつある。ジョルダンは裏舞台で障害を取り除く努力をしている。
- クリントン大統領は、アラファト議長が再度交渉に前向きに取り組むとの姿勢であったとしてリラックスしていた。
- 問題は、バラック首相が国内の選挙に直面してしまうこと等から、残り5、6週間しか時間がないことである。
- 近いうちに、両当事者は交渉を行う。
- 日本が、地域の平和と安定のために果たす建設的な役割を過小評価していない。地域の将来のために、日本の貢献を期待する。
(2) 森総理発言要旨
- 自分は、アラファト議長、バラック首相に粘り強い交渉を働きかけた。今後とも、我が国とジョルダンが、困難な問題の解決に向けた当事者の取り組みを力強く支援することが重要。
- G8は、九州・沖縄サミットでも、和平合意実現の際には、その実施を支援することにコミットしており、我が国はこのような国際的な支援にしっかりと参加するつもりである
3.評価
(1)昨年7月に首相となったバラック首相と我が国総理との間の初めての会談を実現。内政上の困難に直面しながらも、和平実現に取り組むバラック首相の姿勢に対して、我が国としてのモラル・サポートを、この重要な時期に付与することが出来た。
(2)アラファト議長に対して交渉継続を強く求めたことを始め、我が国が中東和平において果たす役割や貢献が、イスラエル、ジョルダン双方より高く評価されていることが確認された。
(3)バラック首相、アブドッラー国王との間で、和平の今後の見通しについて率直な意見交換を行うと同時に、バラック首相に対しては粘り強い交渉を求め、アブドッッラー国王と当事者の取り組みを支援することで一致する等、交渉を通じた和平が現実的な選択肢であることが確認できた。
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