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九州・沖縄サミット:開発途上国首脳との意見交換
(概要ととりあえずの評価)

平成12年7月20日


1.経緯

 わが国は、G8議長国として、国際社会の直面する様々な課題を議論するに当たり、開発途上国の声に耳を傾けることが重要であるとの認識の下、途上国側よりG8との対話につき要望が寄せられていたことも踏まえ、G77議長国であるナイジェリア、非同盟運動(NAM)議長国である南アフリカ、アフリカ統一機構(OAU)から委任を受けたアルジェリアの各大統領及び国連貿易開発会議第10回総会(UNCTAD X)・東南アジア諸国連合(ASEAN)議長国であるタイの首相並びにG8首脳を招いて意見交換の場を設けることとした。

2.概要

 20日、午後3時~5時半まで「開発への挑戦(Challenges for Development)」というテーマの下、(イ)首脳間の意見交換、引き続き、(ロ)世界銀行グループ総裁、世界保健機関(WHO)事務局長、国連開発計画(UNDP)総裁、民間企業代表を交えてIT、感染症、人材育成という課題に関するラウンド・テーブルが開催された。また、午後7時より、参加した開発途上国首脳及び国際機関の長等を招待し、総理主催夕食会が開催された。  

(1)首脳間の意見交換

(イ)冒頭、森総理より途上国との対話の重要性を指摘 する冒頭発言を行った後、途上国首脳より、皇太后陛下のご逝去に対する哀悼の意、本件意見交換の場が森総理のイニシアティブにより開催されたことに対する感謝の意が表明された。また途上国首脳より、グローバル化の挑戦として債務救済、人材育成、インフラ、感染症対策等の課題に言及し、南北間における行動指向型のグローバル・パートナーシップ、対話継続の必要性が指摘された。更に途上国首脳より、開発課題に関する行動指向的メッセージの発出、新たな開発パラダイムの策定、世界経済における貿易・金融面での改革等の必要性が指摘され、南南協力における日本のイニシアティヴに対する評価が表明された。

(ロ)これに対しG8側より、グローバル化とそれに伴う開発の問題につき、先進国と途上国とのパートナーシップの必要性、実際的行動に移すことの重要性等が指摘された。

(2)ラウンド・テーブル

(イ)国際機関の長より、IT、感染症、人材育成等の分野における各機関の取組につき紹介があり、IT関連企業代表より、IT革命は新たな機会を作ること、官民協力の重要性等について指摘した。

(ロ)G8側より、ITで全ての問題は解決できないが、ITは問題解決のスタートとなりうること、パートナーシップが重要であること等が指摘された。

3.とりあえずの評価

 新ラウンド早期立ち上げに向け、日・EU間での協力を確認。

(1)G8サミットの前に、G8と途上国間で首脳レベルの対話の機会が設けられたのは今回が初めてであり、出席したG8側首脳、途上国首脳よりわが国のイニシアティブに対する高い評価を得ることができた。

(2)途上国首脳からは、南北の「パートナーシップ」、「継続的対話」の重要性が強調された。今後とも様々な国際的フォーラムにおいて途上国側から同様の主張が行われることが考えられる。

(3)G8側、途上国首脳とも、途上国の開発を進めていく上で債務救済の重要性は強調しつつも、人材育成・教育、保健・医療、貧困削減等の開発課題が相互に密接に関連しており、「行動指向型」の総合的な開発戦略を考える必要があるとの見解で一致したことは有意義。


(参考)
開発途上国首脳との意見交換への参加者一覧
●G8: 森総理大臣
シラク仏大統領
クレティエン加首相
ブレア英首相
アマート伊首相
プローディ欧州委員会委員長
サマーズ米財務長官
●途上国: オバサンジョ・ナイジェリア大統領
ムベキ・南アフリカ大統領
ブーテフリカ・アルジェリア大統領
チュアン・タイ首相
(以下、ラウンド・テーブルのみ出席)
●国際機関: ウォルフェンソン世銀総裁
ブルントラント世界保健機関(WHO)事務局長
マロック・ブラウン国連開発計画(UNDP)総裁
●IT関連企業: 出井 ソニー代表取締役会長兼CEO
チャンバース シスコシステムズ社長兼CEO
エリス アンダーセン・コンサルティング国際事業所管最高責任者
バード マークル・ファンデーション理事長
ゲイジ サン・マイクロシステムズ最高技術責任者


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