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クラスノヤルスク日露首脳会談の概要



平成9年11月2日

1.全体概要

(1)クラスノヤルスクにおける日露首脳会談は、11月1日から2日にかけて、エニセイ川船上での会談、魚釣り、夕食会、朝食会等の形で行われ、両首脳は総計約8時間を多様な話題に花を咲かせながら共に過ごした。

(2)両首脳は、胸襟を開いて話し合い、個人的な信頼関係・友情を一層深めた。このことは、日露新時代の到来を象徴するものであり、21世紀に向けた日露関係の進展にとって極めて良好な基礎を提供するものであると考えられる。

2.「橋本・エリツィン・プラン」

(1)両首脳は、日露間の経済関係を着実に発展させることの重要性につき一致した。

(2)両首脳は、今後の両国間の経済協力の促進の拠り所として、均衡のとれた開放経済化、市場経済化及びエネルギーの分野での協力を進めるという基本的な考え方の下で、
(A)投資協力イニシアティヴ、
(B)ロシアの国際経済体制への統合の促進、
(C)改革支援の拡充、
(D)企業経営者養成計画、
(E)エネルギー対話の強化、
(F)原子力の平和利用のための協力
という六つの措置を内容とする「橋本・エリツィン・プラン」を作成した。

3.東京宣言

 両首脳は、東京宣言に基づき、2000年までに平和条約を締結するよう全力をつくすことに合意した。

4.操業枠組み交渉

 両首脳は、北方四島周辺水域における操業枠組交渉が妥結に向けこれまでに相当の前進を見たことを歓迎するとともに、本件交渉ができる限り本年末を目処に妥結するようにそれぞれの代表団に指示することで一致した。

5.アジア太平洋地域とロシア

(1)橋本総理は、ロシアが日本と共にこの地域の重要なプレーヤーとして建設的役割を果たしていくことを呼びかけ、この関連で、ロシアのAPECへの参加を支持することを表明し、エリツィン大統領はこれを歓迎した。

(2)両首脳は、また、この地域における安全保障のあり方について日露対話を推進し、具体的な日露協力の措置について検討していくことで一致した。
 両首脳は、この関連で、
  ―統幕議長が来年訪露し、その後ロシア軍参謀総長が早期に訪日すること、
  ―災害時の救助活動等、人道上必要とされる活動について、自衛隊とロシア軍の共同訓練を行う可能性を探求すること
で一致した。

6.次回首脳会談

 両首脳は、首脳間の対話を継続させていくことを確認するとともに、今回と同様の「ネクタイなしの会談」を明年4月中旬を目処に日本で開催することとし、今後外交ルートを通じて調整することで一致した。


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