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国連総会における日中外相会談
(概要)平成12年9月14日
1.日時等
- 時 間:9月13日12:15~13:05(ニュー・ヨーク時間。予定を20分超過)
- 場 所:国連本部
2.会談概要
冒頭、河野外務大臣より、先般の訪中につき御礼を述べると共に、朱鎔基総理訪日まで残すところ1ヶ月となったが、成果の多い訪日となるよう、双方で努力していきたい旨発言。
続いて、中国の海洋調査船、対中特別円借款、安保理改革の3つのテーマにつき意見交換を行った。
- 海洋調査船
- (河野外務大臣)
先般、自分(河野大臣)と唐家セン外交部長との間で相互事前通報の枠組み作りにつき合意したが、先日、それを受けて自民党外交部会が開催された。同部会では、先般の訪中で一定の成果があったとする一方で、部会の前日に中国の海洋調査船が日本の排他的経済水域に入ってきたため、訪中の成果を損なうものとして厳しい議論となった。やはり日中友好増進のため、枠組みを早急に作らなければならない。今回の調査船による活動について、中国側よりは、偶発的かつ個別的なものであるとの説明を受けているが、仮に偶発的なものであるとしても、処理の仕方如何によっては大きな問題になりかねず、枠組み作りの作業を加速させたい。また、枠組みができるまでの間、中国の調査船が日本の水域に近づかないよう、唐家セン部長からも関係方面に指示を出してほしい。なお、相互事前通報についての協議が、9月15日に北京で開催されることになったとの報告を受けている。同協議を通じて早急に結論を得たい。(唐家セン外交部長)
第一に、今回の海洋調査船の活動につき、内部で真剣に調査したところ、やはり偶発的かつ個別的なものであることがはっきりした。その後、関係方面は緊急の措置を取っており、日本側が心配されている場所においては、既に如何なる調査船も存在していない。第二に、河野大臣の述べた通り、枠組み作りの協議を9月15日に北京で行うこととしたい。第三に、枠組み作りについては、双方の努力が必要であり、協議を早く行い、早く結果を得たい。第四に、中国政府も本件を重視しており、再発防止策について研究しているところである。また、最後に、根本的な問題は境界がはっきりしていない点であり、境界画定作業が重要であることを強調したい。(河野外務大臣)
確かに境界画定は重要だが、それなりの時間がかかるので、まずは15日の協議を通じて枠組み作りの作業を加速させたい。
- 特別円借款
- (河野外務大臣)
先般の自民党外交部会において、2時間にわたり大激論があったが、最終的に特別円借款の実施につき了承された。今後は、外交当局間で事務的な話を進めていきたい。(唐家セン外交部長)
自民党内の厳しい議論については、在京中国大使館の報告等を通じて承知している。いずれにせよ、中国としては、日本からの経済協力について非常に感謝していることを、この場で申し上げたい。(河野外務大臣)
対中援助については、国民の理解を得ることが重要。10月に北京で開催予定の対中経済協力20周年レセプション等を通じて相互理解を増進させるよう、両国間で協力したい。
- 安保理改革
- (河野外務大臣)
先週の国連ミレニアム・サミットにおいては、演説を行った185ヶ国のうち、約100ヶ国が安保理改革の必要性につき言及しており、これは大きな流れとなっている。更に、先般のプーチン露大統領訪日の際には、露が日本の常任理事国入りを支持する旨共同声明で明記されている。常任理事国5ヶ国の中で、日本の常任理事国入りを明示的に支持していないのは、最早中国だけである。(唐家セン外交部長)
この問題については、先般の北京における日中外相会談において突っ込んだ議論があったので、ここでは繰り返さない。中国は発展途上国の代表として、常任理事国となっている。安保理改革については様々な考え方がある。中国は発展途上国であり、露とは異なった考え方を持っている。今後、更に事務レベルで相談していきたい。
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