![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() | ||||||||||
|
トップページ > 会談・訪問 > 過去の記録 |
![]() |
河野外務大臣の訪韓 平成12年3月27日
- 1.全般的評価及び主要日程
(1)全般的評価
- (イ)今次外相会談においては、基本的に北朝鮮関係を中心に意見交換を行いい、日朝国交正常化交渉再開に向けて我が国の対北朝鮮政策につき韓国側に説明することにより、日韓が対北朝鮮政策で緊密な連携をとっていることを改めて内外に示すことができた。
(ロ)また、今次訪韓は大臣就任後初のソウル公式訪問であり、本年然るべき時期に予定されている金大中大統領の訪日を視野に入れた日韓の間断なき政治対話の一環と位置づけることができる。
- (2)主要日程
3月26日(日) ソウル着
在サハリン「韓国人」永住帰国者アパート視察
日韓外相会談
李廷彬(イ・ジョンビン)外交通商部長官主催晩餐会27日(月) 金大中(キム・デジュン)大統領表敬
朴泰俊(パク・テジュン)国務総理表敬
東京着
- 2..日韓外相会談の概要
(1)対北朝鮮政策
- (イ)北朝鮮情勢・南北対話
李長官より、最近の北朝鮮情勢等について概略以下の説明があった。
金正日総書記の下、体制は安定的に推移するも、経済面においてはエネルギー、食糧について引き続き厳しい状況。外交面では、対日・対米対話、対西欧、豪等、関係改善の動きが活発化。
南北交流については、北朝鮮は民間の交流は進めるが、当局間の対話については従来の堅いスタンスを維持。
大統領のベルリン宣言については、これを全面的に支持するとの河野大臣の談話の発表に感謝。南北経済交流は現在は民間ベースで行われているが、交流を大規模なものに発展させていくためには政府の関与が必要。南北対話、米朝協議等の動向等については、日韓米の三ヶ国調整グループの場で詳細に議論したい。(ロ)日朝関係
河野大臣より、日朝国交正常化交渉について概要次の通り発言した。
日朝国交正常化交渉を4月4日から8日の間、平壌(ピョンヤン)で再開すると発表したが、これは日本にとっても北朝鮮にとっても重要な交渉。日本の朝鮮半島政策の基本は、従来から、米韓と緊密に連携しつつ、第二次世界大戦後の日朝間の不正常な関係を正すことで北東アジアの平和と安定に資するというもの。日朝間には懸案も多く、交渉は決して容易ではないが、引き続き三国の連携を継続し、粘り強く取り組みたい。
これに対して、李長官より、次の通り発言した。
日朝対話の進展は、韓国の包容政策、いわゆるペリープロセスの下での日韓の連携に沿うものであり、日朝の対話の進展、関係改善が南北対話の進展に結びつくことを希望する。
- (2)日韓関係
- (イ)外交日程
河野大臣より、李長官に対して改めて訪日を招請。出来るだけ早い時期に李長官の訪日を実現することで日韓双方の意見が一致。
また、河野大臣より、大統領がくつろいだ形で訪日されることを歓迎する旨改めて招請したところ、李長官より招請に対する謝意の表明があった。双方の都合の良いときに訪日を実現することで意見が一致し、具体的な日程については外交ルートを通じて調整していくこととなった。(ロ)在日韓国人の地方参政権
李長官より、在日韓国人の地方参政権の付与が早期に実現されることを希望する旨述べたところ、河野大臣より、韓国の大きな関心事項であるということは良く承知している、政府として、国会及び自民党内部での議論の推移を見守っていきたい旨述べた。
(ハ)在サハリン「韓国人」問題
河野大臣より、会談の前に永住帰国者のアパートを視察してきた旨紹介するとともに、永住帰国者が在サハリン親族と再会するための訪問を支援するための予算措置(約1億4,700万円)を講じた旨発言。李長官よりは、予算手当てに感謝する旨述べた。
(ニ)文化交流
河野大臣より、国際交流基金ソウル文化センター設立に当たり、韓国側の協力に感謝する旨述べるとともに、学術や芸術の分野でのフェローシップの拡充を表明。
- (3)国際情勢
河野大臣より、今年は韓国については、ASEM3、日本においては九州・沖縄サミットと、大きな外交行事を抱えているので、日韓が協力しあってこれを成功させたい旨述べた。これに対して、李長官より、両国が緊密に協調し、成功に向けて努力していきたいと述べ、そのため両大臣の間で緊密に連絡をとっていくことで一致した。
3.金大中大統領表敬の概要
対北朝鮮政策について、金大中大統領より、ベルリン演説及び南北対話並びに北朝鮮の情勢につき説明があり、河野大臣より、日朝関係の推移及び国交正常化交渉に臨む基本方針につき説明を行った。今後とも日韓米が引き続き緊密に連携していくことで一致した。
また、日韓関係について、大統領の訪日は、双方の都合の良い時期に実施することで意見が一致。今後、具体的な時期は外交当局間で調整していくこととなった。金大統領は、両国が現在良好な日韓関係を更に強固なものとするため日韓双方が努力することが必要と述べ、双方は、両国の若い人が文化交流を通じて互いに理解を深めることが重要である点で一致した。4.朴泰俊国務総理表敬の概要
対北朝鮮政策につき、今後とも日韓米が緊密に連携していくことを確認したほか、日韓関係では、九州・沖縄サミット及びASEM並びに2002年W杯で両国が協力していくことで一致した。また、在日韓国人の地方参政権の実現につき朴国務総理より要望が述べられたのに対し、河野大臣より、現在党内の議論の推移を見守っている旨述べた。
目次 |
| ||||||||||
![]() |