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過去の記録

小渕前総理大臣合同葬に際する会談
河野大臣主催銭其シン中国副総理との夕食会
(概要)


平成12年6月7日

 6月7日、午後7時30分より飯倉公館にて約1時間半にわたり、河野大臣主催銭其シン中国副総理との夕食会が行われたところ、概要次のとおり(先方:陳健駐日大使、王毅外交部部長助理他、当方:槇田アジア局長他同席)。

1.日中関係

(1)河野大臣より、小渕前総理の葬儀に参列するため来日頂いたことに対して謝意を表明した。銭副総理は、小渕前総理の時代には、一昨年の江沢民国家主席の訪日、昨年の小渕総理の訪中を通じ、日中間で多くの合意を行ったことにより、日中関係が更に進展したとして、小渕前総理の功績を高く評価した。

(2)河野大臣より、先月の「日中文化観光交流使節団」訪中の際に江沢民国家主席が述べた重要講話に感銘した、日中関係を更に促進していく上で勇気づけられたとして、これを高く評価した。また、河野大臣より、わが国国内の数多くの人々が日中友好を考えており、今後、日中間で更に観光旅行が促進されることは、日中間の相互理解に必ず大きな意味がある旨述べた。
 これに対し、銭副総理より、中国国内にも日中関係をより太くしようとの声があり、その中で、指導者自ら率先して胸襟を開き、交流を進めることは、日中関係の発展に大変重要な意味を持つ旨述べた上で、今後、日中両国が協力して観光旅行等で自由に往来する環境を整えることが重要である旨述べた。

(3)河野大臣より、今年10月に予定されている朱鎔基総理訪日は、今秋の数多くの要人の訪日の中で、最も重要な訪日である旨述べたのに対し、銭副総理より、朱総理訪日の成功を祈りたい旨述べた。

2.両岸関係

 銭副総理より、中国としては、台湾側が「一つの中国」を認めさえすれば何でも話し合える、中国政府の目的は平和的な統一及び「一国二制度」の維持であると述べ、そのような中国の立場につき日本側に理解を求めた。これに対し、河野大臣より、両岸間の対話が平和的に帰結することを望む、その目的のために中国は多くの知恵と手法を考えていると思う、平和的な解決を期待したい旨述べた。

3.朝鮮半島情勢

 河野大臣より、南北首脳会談について、北東アジア、就中朝鮮半島の緊張緩和は、周辺諸国及び北東アジア全域に良いことである旨述べた上で、南北首脳間の直接の話し合いにより、南北相互の信頼醸成が図られることの重要性を強調し、日本政府として、南北首脳会談の成功を強く希望している旨述べた。
 これに対し、銭副総理より、南北の首脳が会談すること自体、積極的な意味がある旨述べた。更に、先般の金正日総書記の訪中に触れ、金書記が北京を中心とした変化に新鮮さを覚えていたこと、金書記が改革・開放政策を評価していたことを披露し、また、金総書記に対して南北首脳会談に対する支持を表明したことを説明した。
 更に、河野大臣より、若干、北朝鮮の状況についての個人的な分析を述べたいとして、最近、伊、豪、比などと国交を樹立するなどの北朝鮮の積極外交に触れつつ、この動きについては、最近の食糧やエネルギーの危機的状況が理由であるとの見方がある一方で、体制固めがある程度進んで、(金正日総書記が)国政に自信を持ってきたことが背景にあるとの見方もあると述べたところ、銭副総理は、大臣の見方には道理がある旨述べた。



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