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第6回ARF(ASEAN地域フォーラム)閣僚会合
(本会合の概要と評価)

平成11年7月26日

 26日、シンガポールにて、第6回ARF閣僚会合が開催され、高村外務大臣出席の下、北朝鮮問題、南シナ海をはじめとする東南アジア情勢及びARFにおける予防外交の3点を中心に率直かつ活発な議論が行われた。なお、中台関係については議論にならなかった。

1.北朝鮮問題

(1)本件が今回会合最大のテーマであった。北朝鮮のミサイル発射を懸念し、再発射がされないよう各国が努力すべきという点で意見の一致があり、その趣旨が議長声明に盛り込まれた。アジア太平洋地域のほぼすべての国が参加し安全保障を議論するARFという場で、我が国の働きかけもあり、このような認識が共有され、北朝鮮に対し、明確なメッセージが出されたのは、大きな成果。

(2)また、ペリーの包括的アプローチ、韓国の包容政策等につき、関係国より説明があり、北朝鮮に対して、これらの政策のメリットにつき理解させることが必要である認識が示された。

2.南シナ海を初めとする東南アジアにおける安全保障環境

(1)南シナ海における領有権問題

(イ)今年に入り、南シナ海においていくつかの事件が起こっているが、本件は現時点で重大な影響を与えている問題ではないものの、潜在的な不安定要素であるとの認識が共有された。中国は、本件はあくまで二国間で処理されるべきと述べたが、ARFとしては、本件につき引き続き議論すべきとの意見が多数を占めた。

(ロ)ASEANが作成している南シナ海に関する「行動規範」について、これが関係国の信頼醸成につながることを期待するとの意見が多かった。

(2)インドネシア、ミャンマー

 インドネシアについては、インドネシアの総選挙が平和裡に行われたことを歓迎するとともに、東チモールの住民投票が平和裡に行われることが重要である点で認識の一致を見た。  また、ミャンマーについて、麻薬取引や難民流出の問題等について、米、EU等が現政権の対応を批判した。

(3)海賊問題等

 我が国より、東南アジア海域において海賊問題の重要性を提起し、多くの国が本件が地域の安全保障にとり重要である旨の認識を示した。また、小火器の問題を重視する意見が多かった。

3.ARFにおける予防外交

(1)ARFが、今後、予防外交への取組のためにその概念と原則につき共通の認識に達する必要があること等についてはほぼ認識が共有された。これによりARFが予防外交の本格的取組に向け、新たな段階へと踏み出す第一歩を示したものと評価できる。

(2)明年の閣僚会合までの1年間に、かかる概念と原則等についての議論を行う事務レベル会合(ISG)の共同議長国を我が国とシンガポールが務めることとなった。各国より我が国の今後のイニシアティブへの期待が表明された。


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