日米外相会談の概要
平成16年10月13日
現地時間7日13時から約40分間、米国を訪問中の町村外務大臣は、パウエル国務長官と国務省にて会談を行ったところ、同会談の概要以下のとおり。
1.日米関係
パウエル長官より、日米同盟関係を強化するために一緒に働いていきたい、ブッシュ米大統領も日本との同盟関係を非常に重視している、自分(パウエル長官)もこれまでのキャリアを通じて日本との関係の重要性をよく認識している旨述べた。
2.米軍再編
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パウエル長官より、世界が変化してきている事実に応じて、米軍の構成も変えていかないといけない、日本とよく協議をしていきたい旨述べた。
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町村大臣より、今後も米国との協議を密接に続けていきたい、自分(町村大臣)自身も関与していくつもりである旨述べた。また、この問題には、如何に日米安全保障体制を強化していくか、沖縄等の地元の負担を如何に軽減していくかというポイントがあり、特に沖縄県民は先般の米軍ヘリ墜落に強い不安を持っていることを真剣に受け止めていただきたい、普天間飛行場の移設・返還については早期実現の必要性を認識している、平成11年度の閣議決定に基づいて引き続き日米間で緊密に協力して取り組んでいきたい旨述べた。
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これに対しパウエル長官より、大臣発言を理解する、いずれにしても日本側とは緊密に協議していきたい旨述べた。
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3.イラク及びアフガンでの日本の貢献
パウエル長官より、イラクとアフガニスタンについては、日本の自衛隊の貢献及び資金面の貢献に大変感謝していると述べた。
4.国連改革
パウエル長官より、日本の安保理常任理事国入りを米国は支持している旨の発言があった。
5.北朝鮮
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パウエル長官より、六者会合を進めていくことが米国の立場である、その中での日本の役割を評価している旨述べた。
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町村大臣より、六者会合のプロセスを続けていくことの重要性はよく認識している、六者プロセスの弾みを失わないように努力していかなければならない旨述べた。
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更に、町村大臣より、拉致問題に対する米国の支持やジェンキンズ氏の問題についての米国の対応に感謝する旨述べ、これに対しパウエル長官より、拉致問題に関し、引き続き日本の立場を支持していく旨述べた。
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6.BSE
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パウエル長官より、本件は重要であり、日本側とは引き続き協議を行っていきたい、問題の重要性についてはニューヨークでもブッシュ大統領より小泉総理に申し上げたところである旨述べた。
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町村大臣より、この問題は引き続き緊密に協力していきたい、消費者の食の安全・安心に関わる問題であり、消費者の理解を得ることが必要であると考えている、今週コロラドで専門家会合があり、今後この結果を踏まえながら両国間で段取りをしっかり踏まえて解決を図っていく必要があると考える旨述べた。
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7.気候変動
町村大臣より、ロシア政府が京都議定書を批准することを決定した、この問題についての米国の立場は理解しているが、加入に向けた再検討をお願いしたい旨述べた。
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