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外務大臣のアフリカ公式訪問は18年振り(前回は84年に安倍外務大臣がザンビアとエチオピアを訪問)。WSSD開催を前にアフリカが注目されるタイミングで行われ、加えて日本の対アフリカ協力に関する政策スピーチをアフリカ外交の中心地であるエチオピアで行ったことは、日本のアフリカ重視姿勢を印象づけるとともに、2003年10月のTICAD IIIに向け弾みをつけるものとなった。
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エチオピア(2000年12月:エリトリアの国境紛争和平合意)及びアンゴラ(2002年4月:内戦停戦合意)という紛争終結国を訪問。政策スピーチにおいてアフリカにおける紛争後の復興支援と平和定着への協力を表明、アンゴラにおいて「平和構築ミッション」の派遣表明や地雷除去サイトの視察を行い、「開発」とならぶアフリカ協力の柱である「紛争」分野での協力を今後進めるとのメッセージを明確に伝えた。
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政策スピーチ、二国間会談にてNEPADの策定、AUの発足というアフリカの努力を評価しつつ、TICADとNEPADの連携推進を表明したことは、TICADプロセスに対するアフリカの関心を一層高め、TICAD IIIへのモメンタムを醸成した。
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二国間会談やODA現場の訪問、援助関係者との懇談を通じ、アフリカにおける日本ODAの貢献やODAへの期待感の大きさを実感する訪問となった。
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以上の訪問を通じ、外務大臣が自らの目でアフリカが抱える問題を確認した上でWSSDに出席したことは極めて有意義であった。 |