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川口外務大臣


川口外務大臣とラムズフェルド国防長官会談概要

平成14年9月17日


 川口外務大臣は、ワシントンにて現地時間9月16日11時15分より40分間、ラムズフェルド国防長官との間で概要以下のとおり会談を行った。


(会談概要)

1.日米安保

(1)  川口大臣より、米国の国防戦略の見直しがアジア太平洋地域における米軍のあり方にいかなる影響を与えるかに注目している。ミサイル防衛については、今後更に日米間の情報交換と政策対話を強化していきたいと述べた。
 ラムズフェルド長官より、米国は今まさに国防戦略の見直しを行っており、先に「4年間毎の国防計画見直し」(QDR)を出したが、その中でアジアの重要性が高まっているとの結論を出した。米軍の前方展開は、米国にとって大きな利益だが、それは同時に、世界の安全と平和に貢献しており、また、同盟国の安全とその地域の安定を保障するものである。ミサイル防衛については、ブッシュ大統領の指示の下に、コンセプトを見直し、国家ミサイル防衛(NMD)と戦域ミサイル防衛(TMD)という言い方をやめて、ミサイル防衛(MD)ということで統合した。先般対弾道ミサイル・システム制限条約(ABM条約)から脱退し、それによってABM条約で禁止されていた様々な実験が可能となったところ、現在その実験を行っている。その結果等を含めて、日本、NATOとよく協議していきたい旨述べた。
 また、川口大臣より日米安全保障協議委員会「2+2」については早期に開催したいと述べたところ、ラムズフェルド長官も首肯した。

(2)  川口大臣より、沖縄について、沖縄県民の負担軽減のためにも、沖縄をめぐり、これまで提起してきた様々な問題について引き続き最大限のご努力をお願いしたい。PCBについては、自分(川口大臣)も日本国民も特に関心を持っているが、PCB含有物質の米国の搬出方針が速やかに実行されるよう尽力をお願いしたい旨述べた。
 ラムズフェルド長官は、米側としても、沖縄の問題について引き続き努力する旨述べた。また、ペイス副議長より、PCBに関する環境アセスメント作業は既に終わっており、PCBのある場所の特定も終わっている。国防省としてはPCBを米国に持ち帰るようにしていきたい旨述べた。


2.テロとの闘い

 ラムズフェルド長官より、テロとの闘いはグローバルなものである。日本のこれまでの支援に深い謝意を表したい。これからもこの戦いは続いていく。非常に多くの国が協力をしてくれており、特に情報の共有は非常に重要で効果的である。テロとの戦いに関して、米軍の数も増えてきている。現地の作戦、活動の強度は今までと変わらない。活動の内容は、特にアフガニスタンにおいては、軍事活動から人道的な活動に少しずつ比重が移ってきている旨述べた。
 川口大臣より、2002年11月には自衛隊の派遣期限が到来し、更に支援の継続が必要な場合には政府として、その必要性を理解した上で国内に説明する必要があるので、タリバン掃討作戦や米軍艦船の活動状況につき適時に情報を提供いただきたい。この問題は米国のみの問題ではなく、日本自身の問題だと認識している。アフガニスタンに関しては、東京で復興会議を行ったが、平和の確立という側面を重視している旨述べた。


3.イラク問題

 ラムズフェルド長官より、今週ブッシュ大統領が国連で演説をした。これから米議会、国際社会の双方において支持を構築していくことになっている。国連安保理決議に関しては、現在パウエル国務長官が作業中である。日本がこのような国際的な協力、支援の構築において力を貸してくれれば助かる旨述べた。
 川口大臣より、ブッシュ大統領のスピーチを歓迎する。問題はこれまでイラクが自ら受け入れた安保理決議、自ら行った国連との約束を履行しないことにある。この問題は米国とイラクという問題ではなく、国際社会とイラクの問題である。安保理と協力して、問題解決に取り組んで安保理決議採択を図るというブッシュ大統領の演説を評価している。国際協調が重要であり、自分(川口大臣)も9月14日にイラク外相と会談をし、9月15日にサウジアラビア外相と会談をしてこの問題を取り上げた旨述べた。
 最後にラムズフェルド長官より、軍事的問題についてブッシュ大統領は全く決断を下していないとの発言があった。


4.北朝鮮

 北朝鮮については、会談の一番最後に、川口大臣より、小泉総理が訪朝されるが、訪朝後速やかに内容をお伝えしたいと述べた。


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