日・イラク外相会談
(概要)
平成14年9月15日
9月14日16時45分から約30分間(現地時間)、国連にて川口大臣とサブリー・イラク外相との間で日・イラク外相会談が行われたところ、概要以下のとおり。
1.国連査察の受け入れに関する申し入れ
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川口大臣より、国際社会の関心を汲み取り、国連の査察を直ちに、無条件かつ無制限に受け入れることを強く要請するとともに、イラクによる国連決議の履行が世界の平和と安定に繋がる、国連決議の遵守によりイラクの安全が確保される旨発言。
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2.サブリー・イラク外相の主張
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サブリー・イラク外相は、イラクは査察受入に消極的ではなく、反対していない、イラクは過去7年間査察を受け入れてきた旨主張。
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また、大量破壊兵器の問題はイラク侵略の口実のプロパガンダであり証拠は何一つない、イラク南部・北部の飛行禁止区域では、毎日、英米の攻撃により主権が侵害されており、イラク市民の安全確保が必要である旨主張。さらに、イラクが脅威なのではなく、脅威の犠牲者であり、米は、武力を背景にイラク政体の変更を迫り、イラクの石油をコントロールしようとしている、イスラエルも核兵器や化学兵器を保有している旨指摘。
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日本に対しては、かつてイラクの友好国であったが、最近は国際場裡で敵対的態度をとっており、昔のように友好国に戻ってほしい旨の発言があった。
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3.川口大臣からの再申し入れ
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川口大臣は、日本は平和を愛する国であり、唯一の被爆国として大量破壊兵器の廃棄を強く求めるとともに、大量破壊兵器を保有していなければ、査察を受け入れるべきである旨発言。
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最後に川口大臣より、(イスラエルも核兵器や化学兵器を保有しているとの先方発言に対し、)問題を転嫁すべきではない、日本としては核不拡散にコミットしており、イラクの大量破壊兵器の廃棄を求めると述べた。
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