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川口外務大臣


日露外相会談(於:ウィスラー)概要

平成14年6月13日


 現地時間12日午前10時55分より約50分間、加ウィスラーにおいて日露外相会談が開催されたところ、概要は以下のとおり。

1.ポイント

(1)日露関係の基本方針の確認

(イ) 平和条約締結問題、経済・文化分野における協力、国際舞台における協力という幅広い分野で今後関係を発展させていくことで双方の認識が一致した。
(ロ) 平和条約締結問題については、56年の日ソ共同宣言、東京宣言、イルクーツク声明等のこれまでに積み上げられた成果を確認し、その成果の上に協議を継続していくことについて意見の一致が見られた。


(2)政治対話の活発化

(イ) 双方は、日露の政治対話を活発化させること、まずカナナスキス・サミットの際の両首脳の会談が重要であろうということで意見が一致した。
(ロ) ロシア側より、川口大臣に対して訪露の招請が改めて確認された。これに対し川口大臣も招請を受け、時期は今後事務的に調整されることとなった。
(ハ) 次回の次官級協議を東京で開催することで意見の一致がみられ、今後時期について調整されることとなった。かかる協議を総理の訪露の準備へと繋げていくことが確認された。


(3)国際問題

 国際問題について、外相間でも今後頻繁に電話会談を行っていくこと、専門家の間での協議も活発化させていくことを通じ、国際問題に関する協議を緊密化することで意見が一致した。今回の会談においては、京都議定書批准問題及び中東和平問題につき意見交換がなされた。

(4)青年交流、日本センター

 青年交流の重要性、日本センターがロシアの市場経済化にとって有益であることについて認識が一致した。

2.各論

(1)日露関係

(イ) 冒頭ロシア側より、国境警備庁ユジノサハリンスク代表ガモフ少将の救助のための日本側の尽力に対し謝意が表された。
(ロ) 二国間関係の基本方針につき、川口大臣より、日本政府として平和条約締結問題、経済・文化分野における協力、国際舞台における協力という幅広い分野で関係を発展させていきたいと考えており、両国関係を進展させるためのモメンタムを維持する必要がある旨説明した。これに対しイワノフ外相より、文化分野が優先分野の一つであること、経済分野の協力の強化の必要性が指摘されるとともに、ロシアがアジア太平洋諸国との協力を進展させていく上で日本の参加が必要であるとの発言があった。川口大臣より、経済分野の最近の動きとして、貿易保険付与条件の緩和、JBICが本年3月よりツー・ステップ・ローンを開始したこと、サハリン・プロジェクトの進展等が紹介された。
(ハ) 平和条約締結問題については、川口大臣より、イワノフ外相が3月13日に国家院において、平和条約締結交渉に真剣に取り組んでいくという立場を示したことを評価している旨述べた上で、今後は日露双方において世論に対する働きかけを進めていくことが重要であることを指摘した。更に川口大臣より、56年日ソ共同宣言、東京宣言、イルクーツク声明を含めこれまでに蓄積された成果を今後もふまえつつ、精力的な協議を継続したいと述べたのに対し、イワノフ外相より、かかるアプローチを共有すると応じた上で、今後の次官級協議、更に外相間でこの問題について協議を進めていくことにつき確認があった。


(2)政治対話

(イ) イワノフ外相から川口大臣の訪露招請が改めてなされ、川口大臣より、自分も早期に訪露したいと考えており、時期については事務的に調整させたい旨応じられた。
(ロ) イワノフ外相より、最近日露の政治対話の間隔が少し間延びしており、政治対話を進めたくないといった誤った印象を与えないためにも、日露双方で政治対話の活発化に取り組んでいきたいとの発言があった。これに対し川口大臣より、政治対話のモメンタムを維持することは重要である旨述べた上で、首脳外交も重要であり、カナナスキスでの首脳同士の話し合いが重要であることを指摘した。
(ハ) 川口大臣より、次回の次官級協議を東京で開催し、平和条約問題のみならず広範な日露関係の問題につき議論して、これを総理の訪問の準備に繋げていきたいと述べたのに対し、イワノフ外相より、このようなアプローチに対する賛意が示されるとともに、次官級協議の開催について原則的に合意され、時期については今後調整されることとなった


(3)国際問題

(イ) 川口大臣より、京都議定書の発効のためにはロシアによる締結が不可欠であり、ロシアの早期締結を希望する旨述べたのに対し、イワノフ外相より、できる限り早期に批准できるよう努力したい旨発言があった。
(ロ) 先般の日露外相電話会談、川口大臣のイスラエル・パレスチナ訪問を受け、印・パキスタン問題、中東和平問題について、国際社会が努力を傾注することが必要であるとの認識が示された。川口大臣からは、中東和平問題について、パレスチナの改革を国際社会が支持することがイスラエルのパレスチナへの信頼の回復に繋がる旨説明した。イワノフ外相よりは、日本の果たしている役割を歓迎するとの発言があった。




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