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川口外務大臣


日中外相会談(概要)




 8日、北京訪問中の川口外務大臣は、本邦時間午後3時52分から午後4時間半まで、唐家セン外交部長との間で会談を行った(於.釣魚台)ところ、概要は以下のとおり。

1.日中関係全般

(1) 川口大臣から以下のとおり述べた。
 日中国交正常化30周年にあたる2002年、唐家セン外交部長の招きにより訪中できて嬉しく思う。今後、日中関係をより深く、広く前向きに進めていくことからお話したい。「歴史を鑑として未来に向かう」、この共通の認識に立って日中間の友好協力パートナーシップを推進していきたいと思う。自分としては、日中関係をより強固なものとしていくためには、人と人の関係を強化していくべきと考えている。特に30周年の2002年、具体的には多くの政治家が参加する1万人訪中団が派遣され、また、10月の「日中フォーラム」には日本経済界のキーパーソン等、日本経済界を代表する人たちが参加する。同じ10月、中央党校の訪日団をお迎えし、さらに、青少年交流を強化する必要がある。先週、留学生支援無償という交換公文に署名した。こうした経済界、青少年、様々な層が交流することを通じて、日中関係を更に広く深めていくことが重要。

(2) これに対し、唐部長から以下のとおり述べた。
 国交正常化以来、日中間は各方面で交流が非常に大きく発展し、日中両国の国民に重要な利益をもたらした。我々はこの30周年の発展から重要な教訓を得た。第一に、日中友好は両国関係の発展の大方向であり、両国の唯一の正しい方法であるということ。第二に、日中共同声明、日中平和友好条約、日中共同宣言の諸原則と精神は日中両国関係の政治的基礎である。第三に、平等互恵の精神に基づく経済交流は両国国民に大きな利益をもたらしている。第四に、民間の友好往来が日中往来の貴重な財産である。この時期、日中関係の重要性はこれまでないほど際立っている。共通の利益は更に深まり、幅が広がっている。新しい情勢の下、中国は日中間のパートナーシップを重視してきた。
 小泉総理は、これまで何度も日中友好に力を傾けたいとし、中国の発展が日本にとって脅威であるという脅威論をとらず、日中関係はプラスサムの関係である、プラスサムの関係で日中協力を行うべきと述べている。我々はこれに対し積極的に評価し、歓迎している。川口大臣も日中関係発展のために積極的態度を示されている。日中関係を新しい時期のもとで、更にその勢いを保っていくためには相互理解、相互信頼を深めることが重要である。そのためには第一に、日中関係の主流は相互補完協力であり、競争ではなく、まして対抗ではないということである。第二に、日中は協力の範囲、共通の利益を広めていくことが重要であるということである。第三に、両国間の問題や摩擦については高度に重視して、適切に処理すべきであるということである。歴史と台湾問題は、日中関係の政治的基礎である。第四に、30周年にあたり、1万人の訪中事業が行われるが、これはこれまで例を見ない大規模な交流であり、非常に意義が大きく、日中関係の特殊な大衆的な基盤を物語っている。是非とも、円満に成功させるために努力したいと考える。


2.各分野における協力

(1) 川口大臣から以下のとおり述べた。
 政府レベル対話を深めることが問題の早期発見、解決のために重要。このため日中間で政策企画協議を開始したい。「日中経済パートナーシップ協議」についても年内に開催したい。そのような政府間の交流の中でやはり最も重要なのは両国首脳の間で間断無き対話を行うことである。
 具体的な協力項目として、第一に、10月8日から始まる環境協力週間がある。自分は1月に訪中し、中国が環境保護について重要な政策の一つとして取り入れていたことに対し感銘を受けた。この分野の協力は日中協力の重要な分野である。第二に、不審船問題については、現場での日中協力が進んでいることを評価する。台風のため作業は遅れているが、できる限り早期の引揚げが実施できるよう努力している。海洋調査の事前通報の枠組みは日中間の透明性を高め、日中間の相互信頼を向上させていく上で極めて重要。日中双方がこの枠組みを厳守し、円滑になるようより一層努力する必要がある。第三に、領事協力協議については、第1回の協議が開催された。ブルネイの会談でも述べたとおり、瀋陽総領事館事件についての日本の立場については唐部長は御存知だと思う。その共通意識の下で枠組みについての協議が始められ、この協議を通じて類似事件の発生を防止するために建設的な話合いが行われることを期待している。第四に、遺棄化学兵器について、今月5日から黒竜江省孫呉県で大規模な発掘回収作業を実施している。過去の問題を未来志向の協力に転換することができる日中間の協力の例として極めて重要と考えている。

(2) 唐家センから、以下のとおり述べた。
 以下の7項目の協力につき共通認識を達成したい。第一に、青少年交流がある。江沢民訪日の際に5年間に500人の青少年交流を行うことに合意したが、これを更に継続したいと思う。2004年から第2ラウンドの青少年交流を進めたい。第二に、「日中経済パートナーシップ協議」を年内に出来る限り早く開催する。第三に、政策企画協議を再開する。第四に、日中環境協力週間を成功させたい。貴大臣の主導でこれだけの協力が進んできたので、全力を挙げて成功させる。第五に、人権対話である。中国側としては、2002年末まで対話を再開できると考える。第六に、遺棄化学兵器について、日中間の協力が進められており、日本の作業のペースを加速するようお願いする。第七に、不審船問題については、中国は日本側の要求を配慮し、必要な協力を提供している。日本側として本件に慎重に対応してほしい。この他には、貴大臣の両国首脳間の間断なき対話については自分としても賛成である。朱鎔基総理が昨日帰ってきたばかりであり相談したい。海洋調査活動の事前通報の枠組みについては遵守することが重要と考える。領事協力の枠組みについての協議については、第1回の協議が行われ、よいスタートをきったと考えている。実質的効果が上がるよう期待している。

(3) これに対し、川口大臣から以下のとおり述べた。
 青少年交流の継続については、日本側も青年招聘事業の継続に努力する。人権対話については中国側の前向きな対応を評価する。


3.歴史

(1) 唐部長から以下のとおり述べた。
 歴史認識の問題については、貴大臣が言われたとおり「歴史を鑑として未来に向かう」という精神に自分も賛意を示したい。この言葉は、自分の理解では歴史の事実を尊重し、その教訓をくみ取り、積極的な態度で前向きに協力を進めるということだと考えており、この歴史問題を処理する上で鍵となるのは有言実行である。靖国問題を含む歴史問題については、これまでの態度の表明や共通認識を履行し、日中関係がこの障害を乗り越えていけるよう、お願いしたい。

(2) これに対し、川口大臣から以下のとおり述べた。
 日本政府としての認識は1995年の村山総理談話、98年の日中共同宣言に述べられているとおりであり、何も変わるところがない。小泉総理は様々な事柄を総合的に配慮し、8月15日の参拝を避ける苦心の決断をされた。この点について中国側、政府の中で理解が深まることを期待している。8月15日、小泉総理御自身がの戦没者追悼式典で深い反省の念と哀悼の気持ちを示され、さらに、不戦の誓いを堅持して、近隣諸国との友好関係を一層発展させると明確に発言している。


4.台湾

(1) 唐部長から以下のとおり述べた。
 一般的状況を説明したい。(「一辺一国」発言以来の状況について説明。同発言は)世界の多くの国に政治的トラブルをもたらしている。日本と台湾の間のFTAについて、中国の考え方は従来より明らかにしているとおりの立場である。

(2) これに対し、川口大臣から以下のとおり述べた。
 台湾問題については日本政府の立場は日中共同声明のとおりである。日本と台湾のFTAは、経団連を中心とする民間レベルで検討されている。民間レベルで経済連携のあり方を検討すること自体は有意義なものと考えている。他方、日台関係は非政府間の実務関係であり、そのようなものとして維持するということであり、日本として台湾との間で国際約束を締結することは考えていない。


5.北朝鮮

(1) 日朝関係について、唐部長から、自分から述べたいとして、日朝関係が正常化することを中国としては歓迎し、その実現を支持している、したがって、小泉総理の9月17日の訪問を我々として歓迎している、北朝鮮も今回の小泉総理の訪問を大変重要視していると承知している旨述べた。

(2) これに対し、川口大臣から、朝鮮半島情勢については、貴部長から再度支持するという言葉を伺いありがたいとした上で、日朝関係に関する日本の考え方を説明した。


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