(1) |
まず、インドネシア(議長国)より、ASEAN統合に向けた全般的な動き、及び同国が主体となって進めているASEAN安全保障共同体(ASC)の形成の動向につき説明があった。また、シンガポール及びフィリピンからも、各々が主体となって進めているASEAN経済共同体(AEC)及びASEAN社会・文化共同体(ASCC)の形成に向けた動向につき説明があった。
(注: |
ASC、AEC、ASCCは、昨年10月のASEAN首脳会議の際に発出された第二ASEAN協和宣言(バリ・コンコード II)に基づき、ASEAN内で形成が進められている共同体) |
|
(2) |
これに対しEUより、(イ)コミュニティ作りにはビジョンとともに、単一市場のような構造が必要である、(ロ)アジアにおいて様々な実務的協力を進めているのは理解できるが、価値観の共有がない状態でのコミュニティ作りには疑問があり、EU参加の条件は欧州人であることと価値観を共有していることである、(ハ)トルコの加盟に関する議論もこの文脈で行われている旨発言があった。また、EU及びニュージーランドより、閉鎖的ではなく開放的なコミュニティ作りを希望する旨発言があった。
|
(3) |
川口大臣より、機能的協力を中心にコミュニティ形成を進めるのが東アジアの現実に適した方法である旨発言した。また、タイより、今般EUは東欧諸国にまで拡大したが、これは、まず、西欧経済が東欧に浸透した結果実現したものであり、この意味で欧州においても機能的協力が先になされることもある旨発言があった。
|