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川口外務大臣


ASEAN+3外相会議(概要)

平成16年7月1日

 7月1日、午前10時45分から午後0時50分まで2時間以上にわたり、インドネシアのジャカルタにおいて、第5回ASEAN+3外相会議が開催されたところ、概要は以下のとおり(我が国より川口大臣が出席)。

1.東アジア・コミュニティ

 議論のかなりの時間が東アジア・コミュニティに割かれた。その中で、各国より東アジア・スタディ・グループ(EASG)報告書の17の短期的措置が進展していることを評価するとともに、一部の国からは、9の中長期的措置の実施についてもASEAN+3協力が10周年を迎える2006年または2007年以降順次実施していくことの必要性を指摘した。

2.東アジア・サミット

(1) 東アジア・サミットについては、「適当な時期に」開催を検討するというのが基本的なトーンであった。但し、国によってニュアンスに相当の違いがあり、慎重な立場の国は、サミットの目的、ASEAN+3との関係の整理といった点について議論を深めるべきという点を強調する一方で、すでに第1回東アジア・サミットの開催に名乗りを上げている等積極的な立場の国もあった。

(2) 開催に名乗りを上げていたのはマレーシア、中国であり、マレーシアからはASEAN議長国を務める2005年に開催したい旨の発言があった。中国からは、開催の時期・態様等についてはASEAN内のコンセンサスに委ねたいとしつつ、ASEANの支持が得られるのであれば、東アジア・サミットを主催したいとの発言があった。また、いくつかのASEAN諸国からは第1回サミットはASEANの国において開催するべきであるとの発言があった。

3.イシュー・ペーパー

 我が国が提出したイシュー・ペーパー(「東アジア・コミュニティ」、「機能的協力」、「東アジア・サミット」について)に対しては、今後の議論の土台を提供するものとして多くの国からその価値を歓迎・評価するとの発言があった(ASEAN側から発出された議長プレス・ステートメントにおいても、我が国のイシュー・ペーパーの価値を評価する旨の言及があった。)。我が国からは、今後イシュー・ペーパーを基に行われる議論を踏まえつつ、単一のコンセプト・ペーパーのようなものを起案する用意がある旨を表明した。

4.今後の取り進め方

 今後は11月のASEAN+3首脳会議の前にSOMまたは局長級の協議を何度か開催して東アジア・コミュニティ、東アジア・サミット等の議論を深めていくこととなった。

5.北朝鮮

 中国及び韓国より第3回六者会合に関する包括的な説明・報告があった。ASEAN各国からは、中国、日本、及び韓国の六者会合に関する努力を評価する旨、また、北朝鮮の核問題はアジア地域全体の平和と安定に重要な意味を持っているので強い関心を払っている趣の発言があった。我が国からは、拉致問題については先の日朝首脳会談により一定の前進があったが、なお残された課題もあり引き続きASEAN+3各国の理解と支援をお願いしたい旨発言した。

6.イラク

 各国より、今般の主権移譲を歓迎するとともに、新しい国連決議の下で治安を回復し、イラクの民主的な政治体制が一刻も早く構築されるよう努力していくべきである旨の発言があった。また、韓国人の人質がテロリストによって殺害されたことに対し、ほとんどすべての国から弔意と強い憤りの意が表明された。

7.東南アジア友好協力条約(TAC)

 多くの国より我が国が2日にTACに加入することを評価する旨の発言があった。



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