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不拡散に関するG8行動計画(仮訳)
エビアンにおいて、我々は、大量破壊兵器及びその運搬手段の拡散が、国際テロと並んで、国際の平和と安全に対する顕著な脅威であることを認識した。この課題に対しては、長期的な戦略と多角的な取り組みが必要である。 拡散を防止し、封じ込め、巻き返しを図る決意をし、本日、シーアイランドにおいて我々は、グローバルな不拡散体制を強化する行動計画を発表する。我々はこの計画を実現するため、他の関係諸国と共に取り組んでいく。 全ての国家は、軍備管理・軍縮・不拡散の約束を履行しなければならず、我々はそのことを再確認する。そして、我々は、関連する多国間条約のもとにおけるこれらの約束に関する普遍的な加入と遵守を強く支持する。我々は、諸国が多国間条約体制の下での義務の効果的な履行、特にこれらの条約の下での義務の国内実施、法執行能力の構築、及び効果的な輸出管理の確立を行うことを支援し奨励する。我々は、未だ参加していない全ての国家に対し、弾道ミサイルの拡散に立ち向かうためのハーグ行動規範に参加するよう求める。 我々は、全ての国家に対し、効果的な国内的輸出管理の確立、拡散を犯罪とする効果的な法律の採択と施行、非国家主体による大量破壊兵器の取得を防止する協調的行動の実施、並びに、大量破壊兵器、運搬手段及び関連物資の不正取引の終焉を要請する国連安全保障理事会決議1540を強く支持する。我々は全ての国家に対し、同決議の迅速かつ完全な実施を求めるとともに、我々は、そうするために支援を行う用意があり、以て、テロと拡散の結合、及びこれら兵器及び関連物資の闇市場と闘うことを支援する。 1.核不拡散 兵器目的で使用されうる機微な核物質、機材及び技術の不正取引及び無差別的拡散は、我々全てにとっての脅威である。いくつかの国は、核兵器不拡散条約(NPT)の下での約束に反し、兵器計画のためのウラン濃縮及びプルトニウム再処理能力を追求している。我々はNPT及びカナナスキスとエビアンで行なった宣言への約束を再確認するとともに、核物質及び技術の不法な転用の防止に取り組む。我々は、世界が平和的な核技術の恩恵を安全に享受できるようにする一方で、核兵器拡散及びテロリストによる核物資及び技術の取得の危険性を減少させるために以下の新たな行動を発表する。
我々は、グローバルな問題に対するグローバルな対応である、拡散に対する安全保障構想(PSI)及び阻止原則宣言への強い誓約と支持を再確認する。我々は、大量破壊兵器及びその運搬手段並びに関連物資の不正取引を阻止するため、効果的なPSI協力体制を構築する努力を継続する。我々はまた、拡散を促進する者がこのような不正取引に関わることを防止し、またPSIを支える国内法及び国際法の拡充と強化に取り組む。我々は、現在では全てのG8諸国が参加している、PSIに対する世界的な支持の高まりを歓迎する。62か国が参加したPSIの一周年を記念したクラコフ会合は、世界的な支持の高まりを証明している。 我々は、国内法的権限・立法に従い、また、国際法に則り、拡散ネットワークを打ち破り、適切な場合には不正な資金の流れの防止や不法な工場、実験室及びブローカーの閉鎖を含む執行の取り組みを調整するために更に協力していく。我々の中のいくつかの国は、すでに、不正な取引に関与した企業に港湾及び空港へのアクセスを禁じ、関与した個人には査証禁止の賦課を行う体制を整備しつつある。 我々は全ての国家に対し、秘密の調達行動に対処する国内措置及び国際的措置を強化・拡大することを奨励する。直接に、及び関連する国際的枠組を通じて、我々は国際規範を満たすための国内的能力の向上に支援を必要とする国と積極的に協力する。 3.大量破壊兵器及び物質に対するグローバル・パートナーシップ 2年前のカナナスキスにおけるG8首脳による立ち上げ以来、グローバル・パートナーシップは、国際的なセキュリティと保安を高める上で世界的に重要な力となった。エビアンにてパートナーシップに新たに加わった6資金供与国を含むグローバル・パートナーシップのメンバー諸国は、過去1年間にロシアにおいて新たな協力事業を開始し、既に実施中の事業の進展を加速させた。多くのことが達成された一方で、重大な課題が残っている。我々は、グローバル・パートナーシップの基盤となる我々のカナナスキス声明、原則及び指針に対する誓約を新たにする。
生物テロは、全ての国家の安全保障に対して特異で深刻な脅威を与え、公衆衛生を危険にさらし経済活動を混乱させうる。我々は、人間、動物及び作物に対する生物テロ攻撃を探知するバイオ監視能力の拡大及び適当な場合にはその新規開始、我々の予防及び対応能力の向上、世界的な食糧供給に対する保護の増進、そして生物兵器の使用の疑い又は疑わしい疾病の発生への対応、調査、及び影響の緩和についての具体的な国内及び国際的な措置にコミットする。この文脈において、我々は、BWCの第5回運用検討会議において、我々の誓約の具体的な実現を求める。BWCは、テロリストに対するものを含む生物兵器の拡散に対するきわめて重要な基礎である。その禁止事項は、罰則の立法も含め、完全に履行されるべきである。我々は、全ての非締約国に対し、BWCに迅速に加入することを強く求める。 6.化学兵器の拡散 我々はその不拡散の側面も含めて、CWCの完全履行を支持する。我々は、全ての非締約国がCWCに迅速に加入することを強く求め、その目的のために協力する。また、我々はCWC締約国が条約の完全な履行のために国内の立法的・行政的措置を講じることを求める。我々は、必要な場合にはCWCにおいて規定されているチャレンジ査察も含め、全ての事実調査、検証及び履行措置の利用を支持する。 7.放射線源のセキュリティに関するエビアン・イニシアティブの実施 エビアンで我々は、テロリストによる使用を防ぐため、放射線源の管理の改善に合意し、この目標に向けて実質的な進展を果たした。我々は、IAEAが2003年9月に放射線源の安全とセキュリティに関する行動規範の改訂を承認したことに満足している。我々は全ての国家に対し、この規範を実施し、この規範を世界的な基準と認識することを求める。 我々は、供給先を管理できる国の許可された最終需要者に限定するべきである危険性の高い放射線源の輸出入管理に関する指針に合意した。各国は、如何なる放射線源も不正使用に転用されないことを保証すべきである。我々は、効果的な管理が2005年末までに開始され、調和のとれた一貫した形で適用されることを確保するために、IAEAによってこの指針が迅速に承認されることを目指す。我々は、全ての国が新しい基準を満たすことが可能となることを確保するためのIAEAの支援計画を支持する。 8.原子力の安全とセキュリティ 1986年のチェルノブイリにおける恐ろしい事故以来、我々は現場での安全とセキュリティを改善すべくウクライナとともに取り組んできた。我々は、チェルノブイリ原子炉の残骸の上に安全なシェルターを建設するため、すでに多額の資金貢献を行った。我々は、他の21か国が、この取組みに対して参加し貢献したことに感謝する。本日、我々はこの事業を完了させるために必要な残りの資金を調達するための国際的な取組みを支持する。我々は、ウクライナに対し、特にウクライナ及び隣接地域における放射性安全に寄与する形で、2008年までにシェルターの建築を完了させるために、我々を支持し、我々と緊密に協働することを求める。 効果的かつ効率的な原子力規制制度は、我々の安全とセキュリティのために不可欠である。我々は、国内の規制機関が十分な権限、独立性、能力を持つことの重要性を確認する。 |
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