デイトン合意及び民主的、多元的なボスニア・ヘルツェゴヴィナの設立を支持する。和平履行の主たる責任は当事者にあり、和平合意の遵守なくして国際社会の支援を期待することはできない。
1.選挙及び政治機構
- (1)
- 9月14日予定の選挙の実施に貢献し、OSCEへの支援を拡充する。
- (2)
- 当事者は、移動の自由、メディアへのアクセス等、選挙実施条件の改善に関する約束を完全に実行せねばならない。
- (3)
- 和平実施部隊に対し、選挙プロセスへの支援の強化を要請する。
2.国際刑事裁判所
- (1)
- 全ての国及びエンティティは、国際刑事裁判所に完全に協力する義務を負い、同裁判所により訴追された者は、同裁判所の裁きを受けるべきである。
- (2)
- 戦犯被疑者による公職の保持、または公職取得の試みは、和平合意に対する明白な違反である。カラジッチ氏は、直ちに全ての公的職務を辞し、政府決定への関与を停止すべし。
- (3)
- 制裁の全当事者への適用を検討する用意がある。
3.安定化計画
2年間の民生安定化計画に係る仏提案に留意し、運営委員会が右提案を具体化すべし、との和平履行評議会フィレンツェ会合での要請を支持する。
4.復興
- (1)
- 全ドナーに対し、96年分として表明された支援の拠出を加速し、少なくとも右の50%を同年12月までに、また、100%を97年6月までに実施するための最大限の努力を要請する。
- (2)
- 支援は、和平遵守の状況に応じ、全当事者に供与されるべきである。選挙後、次回の支援国会合の開催決定が可能となろう。
- (3)
- 当事者の協力と融和を奨励するプロジェクトを支持する。
- (4)
- 当事者に対し、共通の経済構造と経済政策を策定するよう要請する。
- (5)
- 上級代表の調整任務の遂行に対する完全な支持を確認する。
5.難民及び法の支配
- (1)
- 当事者に対し、難民・避難民の自由かつ安全な帰還の保証を求める。
- (2)
- 復興は難民の帰還に資するべきであり、(注:UNHCRが重点的な難民帰還先として選定した)19の地域を優先的に扱うことを勧奨する。
6.地域問題及び安全保障問題
- (1)
- 当事者に対し、ブルチュコ問題の可及的速やかな解決を強く求める。
- (2)
- 地域全体の安定と発展に資するイニシアティヴを支持。