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(仮訳)
地域情勢に関するG8声明
(2000年7月21日、沖縄)
南アジアインドとパキスタンの間の緊張の度合いは、引き続き国際的懸念材料となっている。我々は、両国に対し、この地域における持続可能な平和を実現するためにラホールの精神に基づきできるだけ早く対話を再開するよう呼び掛ける。
我々は、インド及びパキスタンの双方に対し、不拡散・軍縮体制の強化に向けた国際的な努力に加わるよう呼び掛ける。これまでの前向きな声明及び措置を歓迎しつつ、我々は、包括的核実験禁止条約(CTBT)の署名及び批准を含め、国連安保理決議1172に示された具体的措置を完全に実施するよう両国に対して呼び掛けることを改めて表明する。中東和平プロセス
中東においては、国連安保理決議242及び338並びにマドリッド及びオスロでの諸合意に基づき包括的和平を達成する真の機会が存在する。我々は、この目標に向けて和平プロセスを前進させるための当事者の努力に対する強い支持を再確認する。我々は、紛争を平和的に解決するとの継続的コミットメントが重要であるとの考えを改めて表明する。
イスラエルとパレスチナの間の和平に関する三者首脳会談に照らして、我々は、恒久的地位に関するすべての問題についての合意の達成に向けた、クリントン大統領の仲介の下でのアラファト議長とバラック首相の精力的な努力を賞賛する。我々は、交渉を継続するとの彼らの勇気ある決定を歓迎し、彼らの努力に対する支持を確認する。我々は、また、和平合意の実施を支援するとのコミットメントを確認し、国際社会に対し、そのような合意が達成された際の当事者による当該合意の実施を支援するための努力に加わるよう要請する。
我々は、多国間協議での進展は二国間交渉と連関しこれを支えるとの認識に立ち、多国間作業部会の活動を再開することの重要性を強調する。
我々は、中東和平プロセスを妨害する過激派及びテロリストによるいかなる暴力的な試みも非難し、このような暴力行為への支持を止めるよう呼び掛ける。
我々は、国連事務総長により検証され国連安保理により確認されたとおり、国連安保理決議425に従って最近イスラエル軍によるレバノンからの撤退が行われたことを歓迎する。南レバノンにおける平和及び安全を維持するための実効的な権限の回復を確保することはレバノン政府の責任である。これらの目標の達成がこの地域のインフラ及び開発のニーズに応える同国政府の能力にもかかっていることを認識し、我々は、同国政府のこのための努力を支持することにコミットする。バルカン
G8は、南東欧における平和、安定、外国及び国内の投資並びに発展を支持することに引き続きコミットしている。この目標に向けて、我々は、この地域のすべての当事者に対し、暴力を自制し相互の協力を更に促進するよう呼び掛ける。また、我々は、民族集団間の協調を促進すること及びすべての地域社会の共生のための条件を構築することの重要性を改めて表明する。我々は、国及び国際機関、特に西バルカン諸国との首脳会議を予定しているEUによる、南東欧を支持する貢献を歓迎する。我々は、南東欧における政治面及び経済面での地域協力の拡大に貢献している安定協定がもたらしている協調を賞賛する。我々は、また、安定協定の下で民主化、経済的発展及び安全保障の分野における早期実施プロジェクトに対し24億ユーロが約束されたことを歓迎する。我々は、我々の財政的コミットメントを果たすとともに、この地域の諸国が改革に向けた努力を強化するよう強く促す。我々は、安定協定の枠組みの中で、世界銀行、欧州委員会、欧州投資銀行、欧州復興開発銀行により実施されているプロジェクトを強く支持する。
我々は、国連安保理決議1244の完全な実施に対するコミットメントを再確認し、国連、EU、国際安全保障部隊(KFOR)及び欧州安全保障・協力機構(OSCE)による努力に対する支持を強調する。コソヴォ地方選挙が周到に準備され成功裡に実施されることが、民主的で多民族の社会を確立する上での重要な一歩となる。我々は、コソヴォのすべての地域社会に対し、暴力を自制しこのような社会の構築に助力するよう強く促す。
我々は、民主的なユーゴースラヴィア連邦共和国が実現し、それによって同国が国際社会に編入され、この地域全体の安定に貢献するためにふさわしい役割を果たすことができるようになることを期待する。我々は、ユーゴースラヴィア連邦共和国憲法の改正の動機とそのもたらし得る影響を大いに懸念している。我々は、ベオグラードの政府に対し、暴力の一層の激化につながり得るいかなる行動も自制するよう呼び掛ける。我々は、また、反対勢力に対し、ユーゴースラヴィア連邦共和国の平和的で民主的な発展に貢献するよう呼び掛ける。我々は、ユーゴースラヴィア連邦共和国における報道の自由に対する最近の規制に強く反対する。我々は、モンテネグロにおいて民主主義の確立が進行していることを歓迎し、その民主的に選ばれた当局に対する支持を改めて表明するとともに、同当局に対し自制を継続するよう強く促す。アフリカ
我々は、アフリカ大陸における武力紛争の増加を深く懸念している。アフリカは、武力紛争を予防し解決するために政治的意思を動員しなければならない。我々は、この目標を達成するためには、法の支配、良い統治及び民主主義が不可欠な要素であることを強調する。我々は、支援に強くコミットしていることを再確認する。我々は、また、アフリカの平和と安定の追求を支持するとのコミットメントを再確認する。
サイプラス
我々は、昨年のケルンにおける首脳会合にて発出された、サイプラス問題の解決に関する国連の仲介の下での包括的交渉の再開を呼び掛ける宣言を想起する。我々は、包括的解決を導く有意義な交渉が行われる素地を用意するための、国連事務総長によるサイプラス紛争の当事者間の間接交渉開催を賞賛する。両当事者が相違を解消してサイプラスの分断を終了させることができない恐れが、引き続き我々にとっての深刻な懸念の対象である。我々は、当事者に対し、関連する安保理決議に十分な配慮を払って、妥協を成立させるための努力の一環として交渉を強化するために現在存在している歴史的機会を活用するよう呼び掛ける。このような妥協が、分断されていないサイプラスにおいて両当事者の基本的利益を保護する公正で永続的な解決を達成するために必要である。我々は、今次交渉及び今後数か月間において大きな進展がなされることに対する期待感を表明する。
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